今週も引き続き「中山・京都・中京」の3場開催。
重賞は土曜日に
中日新聞杯(GIII・中京・芝2000m)。日曜日にカペラS(GIII・中山・ダート1200m)と
阪神ジュベナイルフィリーズ(GI・京都・芝1600m)が行われる。
過去10年データを使って馬券ヒントを見つけるこのコーナー。注目は、来年の牝馬GI戦線の勢力図にも大きく関係する一戦・阪神JFだ。同レースは過去10年すべて阪神競馬場開催。今年は京都競馬場なのでどこまで通用するかわからないが、傾向を探っていこう。
1.勝利するのは上位5番人気馬まで?
いつものようにまずは上位人気馬のチェックから。
阪神JFでの1番人気馬は、過去10年で5勝。成績は[5-0-0-5]で、勝つか馬券圏外かの極端な成績。2着・3着がないというのは、ちょっとほかのGI戦では見ない傾向である。勝率=馬券圏内確率5割、という点を馬券にどう反映させるかがキーになってくる。
2番人気馬は1勝で成績は[1-4-1-4]で馬券圏内率60パーセント。3番人気馬は2勝で成績は[2-1-3-4]でこれも馬券圏内率60パーセントだ。上位人気はどれもそれなりの好成績だということがわかる。
上位3番人気以外での1着は、4番人気と5番人気馬が1勝ずつ。つまり過去10年で勝っているのは「上位5番人気までの馬」ということ。6番人気以下で勝っている馬となると、05年
テイエムプリキュア(8番人気)までさかのぼる。人気薄は相手狙いまでが良いのかも…。
2.7番&9番人気は馬券圏内ゼロ?
項目1の続きとなるが、過去10年4番人気馬も[1-0-4-5]でまずまず成績が良い。
そして、荒れるイメージもある阪神JFだが、1〜3番人気馬がすべて馬券圏外になるような年はない。人気馬はどれか必ず上位に絡んでいるわけだ。
さらに馬券圏内30頭中、5番人気以降の馬は8頭しかおらず、1〜4番人気馬までの占有率は7割を超えている。
2ケタ人気馬で馬券圏内になっているのは過去10年で3頭だけ。22年12番人気
シンリョクカ2着・10番人気
ドゥアイズ3着。15年10番人気
ウインファビラス2着である。10番人気以下の穴馬はあまり活躍していないのだ。あわせて、7番人気馬・9番人気馬はなぜか一度も馬券圏内になれていない。
3.枠順に有利不利なし?
阪神JFは、過去10年のうち9回がフルゲート18頭立て開催。19年の1度だけが16頭立てだった。面白いことに、1〜8枠まですべての枠から勝ち馬が出ている。1枠と5枠から2頭、ほかの枠もすべて1頭勝ち馬が出ているのだ。さらに馬券圏内30頭にしても大きな偏りはない。枠順に関しては有利不利がかなり少ないレースといえそうだ。
4.逃げ馬と上がり最速タイプはどっちが有利?
過去10年、このレースを逃げて勝っているのは2頭。
19年4番人気
レシステンシア(
北村友一騎手)、15年1番人気
メジャーエンブレム(
C.ルメール騎手)だけである。特に
レシステンシアは逃げて、上がりも最速という圧勝だった。ただこれ以外の逃げた馬は馬券圏外となっている。
一方、上がり最速を出していた馬は3勝。馬券圏内に7頭が入っている。できればあまり後ろ過ぎない位置から、上がり33秒台が出せるのが理想だ。
レースタイムとしては、最速が昨年1着
アスコリピチェーノの1分32秒6。次ぐのが19年1着
レシステンシアの1分32秒7。速い時計になる年はいずれも上がり最速馬が馬券圏内をキープしている。
と、様々な傾向を出してきたが、今年は京都競馬場開催での一戦。このデータがどこまで通じるかどうか…。