「
中日新聞杯・G3」(7日、中京)
鮮やかな逃走劇だった。久々の芝レースだった前走の
アンドロメダSを制した3番人気の
デシエルトが桶狭間でも逃げ切り、重賞初Vを挙げた。
スタートから一気にハナを奪うと、そのまま自分のリズムで運んで直線へ。後続も必死で追い上げてくるなか、最後まで脚が衰えなかった。岩田康は「元気でしたね。まあまあなペースで行ったのは分かっていたけどコントロールが利かなくて、それでもこういう馬場が味方してくれたのもそうですし、スタッフがちゃんとつくってくれたので勝てたんだと思います」と陣営に感謝した。
自分の形に持ち込むことができればしぶとい。前走Vで復活のきっかけをつかんだ
デシエルトを誰も止めることはできなかった。鞍上は「もう少し物見してくれたら楽ですけどね…。前走を勝ってから
パワーが出てきました」と率直な感触を伝える。安田師も「前走のレースを使ったことで、さらに前進気勢が強くなりました。それが今回こういう形につながりました」と勝因を分析した。
連勝でつかんだ重賞タイトル。師は「ここまでエキサイトしてスタートを迎えたので、その辺をこれからは適度に燃えさせていくような調整を牧場の方々と連携してやっていきたいと思います」と、さらなるレベルアップを図るつもりだ。今後については「3回頑張ってくれたので少し
リセットさせます」と冷静に先を見据えた。この勝利を契機に、さらに上のステージへと歩みを進める。
提供:デイリースポーツ