史上初のセン馬Vなるか。GII・2勝の
シュトルーヴェ(セ5、美浦・
堀宣行厩舎)が、
有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)でGI初制覇を目指す。
シュトルーヴェは
父キングカメハメハ、
母アンチュラス、母の
父ディープインパクトの血統。母は11年の
ファンタジーSで2着。半兄の
アンティシペイトは22年の
福島民報杯を制している。また、伯母の
ワンダーレディアンエルは06年の米G1・CCA
オークスの勝ち馬だ。
ここまで14戦6勝。条件クラスでも安定した走りを続けていたが、昨夏の
日本海Sで7着に敗れた後、去勢を敢行。この判断が吉と出た。セン馬としての初陣となった今年2月の3勝クラスを快勝。さらには重賞初挑戦となった
日経賞、続く
目黒記念と破竹の3連勝。一気にスターダムに駆け上がってきた。その後は
宝塚記念が11着、
ジャパンCが10着とGIの壁に跳ね返されているが、前者は道悪、後者は出遅れが堪え、ともに全力発揮とはいかなかった印象。もう少しやれる力はあるはずだ。
意外に思われるかもしれないが、セン馬は
有馬記念を制したことがない。
グレード制が導入された84年以降に限ると、延べ8頭が出走して92年の
レガシーワールドの2着が最高着順。また、
キングカメハメハ産駒も延べ25頭で
有馬記念は未勝利となっている。2つのジンクスを克服できるか。
シュトルーヴェが
グランプリ史に新たな1ページを刻むことを期待したい。