「第17回カペラS」が8日、中山競馬場で行われ、
吉田隼人(40)騎乗の3歳牝馬
ガビーズシスターが1番人気に応えて重賞初制覇。今年開業した
森一誠師(47)は
JRA重賞初挑戦Vを飾った。
こみ上げてくる思いを抑え切れなかった。吉田隼はゴール板を駆け抜けた後、左手で
ガッツポーズを決め、
ガビーズシスターの首元を叩いた。「
ガッツポーズはダサかったけれど(笑い)。自然と出ちゃったよ」と満面の笑みで喜んだ。
4月20日の
福島牝馬Sで落馬し、くも膜下出血と診断された。懸命にリハビリを重ね10月6日に実戦復帰。「まさかこんなチャンスをもらえると思ってなかった。期待に応えることができて良かった」と復帰後初の重賞Vにホッとした表情を見せた。
想定通りの展開になった。「ジョッキーと相談して今日は行く馬は行かせてその後ろで馬のリズムで競馬をしよう、と」(森一師)。前半3F通過32秒5の激しい先行争いを見ながら道中は7番手を追走。最後はこれまで4戦3勝2着1回と走り慣れた急坂を上ってもうひと伸び。ゴール前の大接戦を制し3連勝を決めた。
これでリヤドダートス
プリント(25年2月22日、キングアブドゥルアジーズ競馬場)の優先出走権を獲得。指揮官は今後について「馬の状態を確認してオーナーと相談した上で決める」と語るにとどめたが、初コンビを組んだ吉田隼は「いきなり重賞で勝ってしまうから凄い馬。力をつけてきているのでこの先もまだまだ走れる」と手放しで褒めた。底を見せない3歳牝馬。勢いそのまま、連勝街道を突っ走る。
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