2歳牝馬のGI、
阪神ジュベナイルフィリーズは収得賞金400万組が抽選となっていたが、
朝日杯フューチュリティステークスは特別登録の段階で19頭。うち1頭、
ショウナンザナドゥ(栗東・
松下武士厩舎)は先週の阪神JFに出走したので、このレースは400万組も抽選なしで出走することができそう。
昨年の阪神JFも400万組は抽選、
朝日杯FSはフルゲート割れの17頭出走だった。この傾向は来年も続くかも知れないので、牝馬なら早めに2勝目を挙げるか、収得賞金加算が重要になってきそうだ。
【12月14日(土) 京都芝2000m】
◆
メディテラニアン(牡、父
サートゥルナーリア、
母ミカリーニョ、栗東・
池江泰寿厩舎)
母系に今年の
フラワーCを勝った
ミアネーロ(父
ドゥラメンテ)、同厩舎で管理され、4戦3勝の
ミエスペランサ(父
リアルスティール)がいる血統。本馬は2022年セレクトセール当歳にて、2億2000万円(税抜き)で落札されている。
ゲート試験合格の後、ノーザン
ファームしがらきで調整して、11月12日に栗東へ再入厩。坂路とCWを併用して順調に追い切りを消化しているが、圧巻は12月5日のCW。レースで騎乗予定の
坂井瑠星騎手が跨り、3頭併せを一番後ろから追走して、ラスト1F標識手前では2頭を追い抜いて、ゴールでは最先着。6F81.9秒、ラスト1Fは11.0秒と文句なしの時計をマークしており、レースでどのような走りを見せてくれるか楽しみだ。
【12月15日(日) 京都芝1600m】
◆
カフジキームン(牝、父
ミッキーアイル、
母シェーネフラウ、栗東・
河嶋宏樹厩舎)
母系に2013年
阪神牝馬Sを勝った
サウンドオブハート(
父アグネスタキオン)、2015年
阪神牝馬Sを勝った
カフェブリリアント(
父ブライアンズタイム)がいる血統。
栗東での追い切り本数は少ないが、11月28日のCWでは3頭併せを一番後ろから追いかけて最先着。6F79.7秒は素晴らしい時計をマークした。12月5日のCWは全体時計は遅かったものの、楽な手応えでラスト1F10.9秒。追い切りの動きは文句ない。
◆
オーケアニス(牝、父
ロードカナロア、
母タイタンクイーン、栗東・
松永幹夫厩舎)
半兄に2018年
鳴尾記念を勝った
ストロングタイタン(父
Regal Ransom)、半姉に同厩舎で管理され、2022年
武蔵野Sを勝った
ギルデッドミラー(父
オルフェーヴル)がいる。
本馬は10月4日にゲート試験を合格。その後はノーザン
ファームしがらきへ放牧にされて調整、11月21日に栗東へ再入厩している。12月4日にはレースで騎乗予定のC.デムーロ騎手が跨って、CWでの3頭併せ。一番後ろから追いかけて、先週のリゲルSに出走した
トランキリテには遅れたが、新馬にはしっかり追いついて同入。6F82.8秒、3F37.3秒、1F11.7秒をマークしている。このひと追いでさらに良くなってきそうな雰囲気はある。
【12月15日(日) 中京芝1400m】
◆
クルールローザンヌ(牝、父
モーリス、
母サブトゥエンティ、栗東・
橋口慎介厩舎)
半兄
ソリタリオ(父
モーリス)は2022年
シンザン記念2着の実績があって、母系には今年の
きさらぎ賞を制した
ビザンチンドリーム(父
エピファネイア)がいる血統。
11月27日のCWでは3頭併せの真ん中で2歳未勝利には遅れたものの、古馬1勝クラスとは同入。6F81.2秒と水準以上の時計をマークした。12月5日のCWではレースで騎乗予定の
鮫島克駿騎手が跨り、3頭併せを最後方から追走。ゴールでは最先着して、ラスト1Fは11.8秒という伸び。「気性は前向きで、柔らかいフットワークで走りますね」と
橋口慎介調教師も好感触のコメントだった。
(取材・文:井内利彰)