第69回
有馬記念の1週前追い切りが11日、東西トレセンで行われ、ファン投票で、ぶっちぎりの第1位となった
ドウデュース(牡5=友道)がCWコースで併せ馬。馬なりで6F80秒4〜1F11秒0の好時計をマークした。
天皇賞・秋→
ジャパンCと連勝し、00年
テイエムオペラオー、04年
ゼンノロブロイに続く、史上3頭目となる秋の古馬3冠達成を目指していく。
ドウデュースは一体どこまで強くなるのか。5歳秋を迎えて、これほど
パワーアップする馬も珍しい。
天皇賞・秋、
ジャパンCと強烈な差し脚で駆け抜けたことを考慮すれば少し疲れが出ても不思議じゃないが、1週前追いを見れば好調キープ。いや、まだ上昇カーブを描いているかもしれないと感じさせた。
11日はCWコースで僚馬
アドマイヤソラ(4歳1勝クラス)を先行させて、徐々に追いかける形。最終4角で内に入り、ほぼ持ったまま。はじけるように駆け抜けて上がり3Fが35秒5〜1F11秒0、1馬身先着した。ラスト1Fの時計だけでいえば、この日の栗東最速タイム。文句なしの言葉がぴったりだ。手綱を取った
武豊がほほ笑みながら引き揚げてきた。
「いいね。気になるところもない。いっぱいに行かなかったです。もう1年、走ってほしいぐらい(笑い)。ほんと、いい形で終わりたいし、それに向けた調整。変わらず、元気やわ。疲れもないし、ダメージもない」
秋3戦目でそろそろ疲れが…といった周囲の心配など、どこ吹く風。全く不安な面が見当たらない。
昨年、
武豊は秋に右足を負傷し、
有馬記念前に復帰して復活V。今年は「俺は明らかに状態いいね。(自身の)右トモは完璧」と取材陣の笑いを誘うほど人馬ともに、充実している。
「引退式もあるし、まずはレースでね。勝ってくれたら、みんなが喜んでくれる。最後なので不利とかは受けたくないし、力を出し切りたい」
ラストランで有終の美へ。最後は
ドウデュースらしく後ろから仕留める準備が整いつつある。
《松島オーナー笑顔》
ドウデュースの1週前追い切りに合わせ、キー
ファーズ代表の松島正昭オーナーが栗東へ。超抜の動きを見届けた。「みんなが凄い、凄いと言ってくれるから凄いんでしょう」と愛馬の元気な姿に笑顔。稽古を終え、地下馬道を通って引き揚げてくると優しいまなざしで見つめていた。厩舎、ジョッキーが一丸となって連覇が懸かる大一番へ。「追い切りも来週が最後ですね」とラストランが迫っているのを実感している様子だった。
スポニチ