12月22日(日)に中山競馬場で行われる
有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)。2024年
中央競馬の総決算で年末の国民的イ
ベントでもある
グランプリの開催が迫る中、ここでは一味違った視点で
有馬記念を紐解いていきたい。今回は新紙幣が発行された年の
有馬記念について。
今年の
有馬記念には秋古馬三冠を目指す“現役最強馬”
ドウデュースが出走予定だ。秋古馬三冠は日本競馬史において過去2頭しか成し遂げられていない偉大な記録。
シンボリルドルフや
スペシャルウィーク、
キタサンブラックといった競馬史に名をとどろかす名馬たちが惜しくも逃してきた過去がある。そこで達成した2頭を振り返るとある共通点が浮かび上がる。
2000年:
テイエムオペラオー(牡4、栗東・岩元市三厩舎)/
和田竜二騎手2004年:
ゼンノロブロイ(牡4、美浦・
藤沢和雄厩舎)/O.ペリエ騎手
過去2回の秋古馬三冠達成の年にはともに「新紙幣発行」という共通点が存在する。
グレード制が導入された1984年以降、3回(84年、00年、04年)あった新紙幣発行年のうち2回で秋古馬三冠が達成されているのだ。また唯一、秋古馬三冠が達成されなかった84年も
シンボリルドルフがクラシック“三冠”を達成。新紙幣発行と三冠は浅かなぬ縁があると言えよう。
今年、一万円新紙幣のデザインに採用された渋沢栄一は、競馬の神様として親しまれた大川慶次郎氏の曾祖父。そんな切っても切れない関係の「競馬と紙幣」の縁を参考にし、懐に“諭吉”から代替わりの“栄一”を迎え入れて新年を迎えたい。師走の中山を先頭でゴールするのはどの馬か。22日の15時40分、戦いの火ぶたが切られる。