7年前の
朝日杯FSで2番人気を背負い、3着に敗れた父のリベンジだ。
タワーオブロンドン産駒の新星
パンジャタワーが最終追いで圧巻の動きを披露した。
氷点下近くまで冷え込んだ朝イチの坂路。最初の1Fを15秒3と極めてゆっくり入ると2F目は徐々に加速し13秒4。ここからが本領。馬任せに加速し12秒3に上げるとラスト1Fはスピード全開の11秒7!見る者を熱くさせる脚さばき。驚きの声を上げたのは管理する橋口師も一緒だった。
「完全に馬なり。それで11秒7ですからね。凄い。前走も良かったけど、その時よりいいと思います。自分からハミを取ってグイグイ行って、しかも、ちゃんと抑えが利いている。凄くメリハリがついていた」
単純に飛ばせば、これ以上の時計で動ける馬はいくらでもいる。目を引いたのは前半の「静」から後半の「動」への切り替え。師の言う通り、メリハリこそが同馬の武器。新馬戦から
京王杯2歳Sを無傷で2連勝。今回コース替わりに加え、1Fの距離延長が課題になるが、指揮官は明確なビジョンを持って臨む。
「トモ(後肢)も凄いし体形的には完全に短距離馬だと思います。でも前走を見る限り、しっかり折り合いがついている。千六までは問題ないと思います」
前走で見せた上がり3F33秒8は極めて優秀だが直前に降雨もあり、馬場はやや重。指揮官は「パンパンだったら、どれぐらい動くか」と舌なめずりする。追い比べに自信あり。一撃で下馬評を覆す。
スポニチ