年末の大一番「第69回
有馬記念」の1週前追い切りが12日、東西トレセンで行われ、初コンビのトム・マーカンド(26)が騎乗した
ローシャムパークが美浦Wコースで力強い走り。前走
BCターフ(2着)の疲れを感じさせず、馬なりで僚馬に併入した。同期のスター、
ドウデュースを破ってのG1初勝利を狙う。
ローシャムパークの強みを理解するための1週前追い。手綱を取った英国の名手マーカンドは、はっきりと
有馬記念での勝利をイメージできたはずだ。「前半は
リラックスしていて後半は自分から抜きにかかっていた。自分のやるべきことを分かっているね」
2500メートルを意識した長めの7Fスタート。序盤はゆったり折り合い、得意のタイミングを待つ。残り3〜4F付近からじわっと加速し、
大阪杯(2着)や
BCターフ(2着)のようなロングスパート。目標にした
サンダーアラート(3歳2勝クラス)との差を力強く詰め、最後は外から併入した。時計は7F94秒3〜1F11秒5。調教の意図を細やかに説明したのは田中博師だ。「どのタイミングでハミを取ってスイッチが入るのかを確認してもらった。中山の2500メートルを乗るイメージをもって、(マーカンドには)つかんでもらえたと思います。動きはまだ物足りないが、そこはあと1週間半あるので」と納得の表情だった。
世界の強豪たちに挑んだ前走
BCターフで2着に激走。最後方からの捲り一気で、好位からロスなく抜け出した勝ち馬
レベルスロマンスを首差まで追い詰めた。同師は「距離が長くなって良さが出たけど、また新たな一面を見せてもらった」と増したたくましさに驚いた様子。帰国後の調整は順調のようで「肌のツヤなど体調面は良好。コンディション自体は良いです」と伝えた。
クラシックとは無縁だったが、着実に力を付けて挑む初の
有馬記念。王道を歩み続けた同期の星
ドウデュースを破るなら、もうこの舞台しかない。師は「中山はしっかり走れているので」と前向き。世界一の切れ味を秘めるラ
イバルを、世界を追い詰めたロングスパートで打ち砕く。
スポニチ