「朝日杯FS・G1」(15日、京都)
新馬戦、京王杯2歳Sを連勝中の
パンジャタワーが12日、栗東坂路で最終リハ。ラスト1F11秒7の鋭い末脚を披露し、万全の態勢を見せつけた。京王杯2歳Sの覇者が朝日杯FSを勝てば84年の
グレード制導入以降、6頭目となるが、今の勢いならば2歳マイル王の座に駆け上がってもおかしくない。
無傷2連勝中の
パンジャタワーが2歳マイル王奪取をアピールした。栗東坂路で追われ、馬場の真ん中から15秒3-13秒4-12秒3と右肩上がりでラップを刻むと、最後は馬なりのまま1F11秒7をはじき出した。
4F52秒7。「馬なりで(ラスト1F)11秒台。すごい動きでした。自分からハミを取ってグイグイと走ってくれた。それでいて(前半は)抑えも利いたメリハリのある追い切りが消化できましたね」。橋口師は満足そうに目を細めた。
中京の新馬戦でスピードを見せつけて快勝し、京王杯2歳Sでは折り合いに専念して7番手から差し切って重賞初Vを果たした。1200メートル、1400メートルと使われてのマイル戦。指揮官は「馬体は短距離向きですが、頭のいい馬ですし、前走は折り合いもついていました。マイルでも問題はないと思う」と距離克服への自信をみせた。
84年の
グレード制導入以降、京王杯2歳Sと朝日杯FSを勝ったのは85年
ダイシンフブキ、96年
マイネルマックス、97年
グラスワンダー、03年
コスモサンビーム、10年
グランプリボスの5頭。父
タワーオブロンドンは京王杯2歳Sを勝ちながら、この舞台で3着と星を落とした。
「課題らしい課題がない馬です。一戦一戦、確実に成長、状態もアップさせてきた」とうなずいた橋口師。順調に階段を駆け上ってきた
パンジャタワーならば、父の雪辱を果たすことも可能だ。
提供:デイリースポーツ