近年の
有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)では牝馬の好走が目立つ。19年の
リスグラシューから昨年の
スターズオンアースまで5年連続で馬券圏内。そこで主な好走馬を振り返りつつ、今年出走予定の3頭を紹介したい。
まずは19年だ。この年は
アーモンドアイが圧倒的な1番人気に支持されたが、まさかの9着敗退。一方で2番人気の
リスグラシューが5馬身差の圧勝を収め、有終の美を飾った。続く20年は1着
クロノジェネシス、2着
サラキアでレース史上初の牝馬ワンツー。その後、21年と22年は
クロノジェネシス、
ジェラルディーナの3着確保が精いっぱいだったが、昨年は7番人気の
スターズオンアースが2着に奮闘。牝馬として3年ぶりの連対を果たしている。
そして今年は19年以降では最も少ない3頭の出走。あえてエース格を挙げるなら、昨年2着の
スターズオンアース(牝5、美浦・
高柳瑞樹厩舎)だろう。一昨年に
桜花賞と
オークスを制覇。昨年もGIばかりを4戦して2着2回、3着2回と安定した成績を残した。今年は海外初挑戦の
ドバイシーマクラシックが8着、休み明けの
ジャパンCが7着と精彩を欠いているが、叩き2戦目で本領発揮となるか。
他の2頭にもチャンスはある。
スタニングローズ(牝5、栗東・
高野友和厩舎)は前走の
エリザベス女王杯で復活のGI・2勝目を手にした。R.ムーア騎手との初コンビも魅力的だ。
レガレイラ(牝3、美浦・
木村哲也厩舎)は昨年の
ホープフルSの覇者。その後は6着、5着、5着、5着と人気を裏切り続けているが、嵌まった時の切れは一級品。3歳牝馬としては60年の
スターロツチ以来、64年ぶりの戴冠を狙う。
どの馬が馬券に絡んでも好配当、高配当になるはず。「
グランプリの牝馬」を信じ、せめて馬券のヒモには忍ばせておきたい。