牝馬のハンデG3「第10回
ターコイズS」が14日、中山競馬場で行われ、
西村淳也(25)騎乗の2番人気
アルジーヌが差し切ってV。2度目の挑戦で重賞初制覇を飾った。
気鋭の西村淳に導かれ、
アルジーヌが躍動した。互角のスタートからすんなり中団を確保。道中、リズム良く追走すると、4角を過ぎたところで鞍上の手綱が動いた。「自信がありましたし、これといったプランはなかったですね」。直線坂の途中であっさり先行勢をパス。2着に1馬身差をつけゴールを駆け抜けた。着差以上の内容で初タイトルをゲット。西村淳は「4コーナーも手応え抜群でいつでも抜け出す雰囲気があったし、完勝でした」と勝ち馬をたたえた。
「本当にこの子はポテンシャル高いですし、機嫌が良ければ凄い走ってくれる馬です」。西村淳は今秋、
ルガルで
スプリンターズSを制し待望のG1初制覇。11日の
全日本2歳優駿も
ミリアッドラヴで制するなど、勢いのあるホープが素質馬の能力を引き出した。トップハンデ、初コースもあっさり克服。前途は明るい。
この日、京都競馬場でレースを見守った中内田師は「ジョッキーが上手に乗ってくれました。元々いい馬でしたが順調に勝ち上がってくれて、今この舞台にいます。馬の成長力もありますし、あとは血統の裏付けですね。少しでもお母さんに近づければ。賞金を加算できたので来年に向けていい勝利になったと思います」と目を細める。まだまだ成長途上。力をつけ、来年、
母キャトルフィーユがなしえなかったG1タイトル獲得へ。大きな一歩を踏み出す勝利だった。
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アルジーヌ 父
ロードカナロア 母キャトルフィーユ(母の
父ディープインパクト)20年4月25日生まれ 牝4歳 栗東・中内田厩舎所属 馬主・ロードホースクラブ 生産者・北海道新ひだか町のケイアイ
ファーム 戦績11戦6勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億4285万7000円 馬名の由来は
トランプのクラブのクイーンに描かれた絵柄の人物名。
スポニチ