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有馬記念・G1」(22日、中山)
昨年に続き、今年の
グランプリも3世代のダービー馬が参戦する。
有馬記念史上初めてダービー馬3頭がそろった前回は22年ダービーVの
ドウデュースが完勝。ラストランとなる今回も断然の人気を集める。そこで黙っていないのが他の2頭だ。新旧交代を掲げる
ダノンデサイル(24年)、覇権を狙う
シャフリヤール(21年)にも注目だ。
今年のダービー馬
ダノンデサイルが
グランプリで頂点を狙う。
皐月賞での競走除外からダービーを制したように、無限の可能性にあふれる3歳馬。ファン投票2位で選出され、古馬との初対戦に期待が高まる。
クラシック初戦の
皐月賞では、スタート直前に右前肢ハ行を発症して競走除外。続くダービーでは9番人気の評価となったが、レースが始まるとそれまでの不安を忘れさせるような圧勝劇を演じた。
好位内めの絶好のポジションを早々と奪取し、横山典とじっくり呼吸を合わせる。直線で温存していた力を一気に爆発させると、迫り来るラ
イバルたちを2馬身以上突き放し、7906頭の頂点に立った。
2冠目を狙った
菊花賞では1番人気に支持されたが、無念の6着。出入りの激しい競馬で、結果的にどんどんポジションを下げる形となり、ラストは猛追するも及ばなかった。レース後に横山典は唇をかみしめながら「最悪な流れになったなかで本当によく頑張っている。これからの馬だと思う」と巻き返しを誓った。
今度こそ本来の力を出し切りたい。入念な調整を進め、1週前は横山典を背に栗東CWを6F82秒5-37秒1-11秒1と鋭く伸びた。火曜朝は栗東坂路を軽やかに駆け上がり、18日の追い切りに備えた。「先週までやってきたことに対する、体を含めての反応を見て、あすの追い切りに向けた準備をしました」と安田師。底知れない魅力のあるダービー馬が、96年(
サクラローレル)以来、28年ぶりの
有馬記念Vを狙う横山典とのコンビで激動の一年を締めくくる。
提供:デイリースポーツ