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【有馬記念】連覇で花道飾る!ドウデュース“完璧”ラスト1F11秒5 武豊「いい緊張感」

スポニチ
  • 2024年12月19日(木) 05時30分
 24年中央競馬の総決算「第69回有馬記念」(22日、中山)の最終追い切りが18日、東西トレセンで行われた。今回がラストランとなる現役最多G1・5勝のドウデュースは、栗東ポリトラックコースで軽やかな走り。有馬スペシャル調教評価(折り合い、切れ味、タイムを5つ星評価)でも満点獲得だ。00年テイエムオペラオー、04年ゼンノロブロイに次ぐ史上3頭目の秋古馬3冠、そして有馬連覇で有終の美へ、万全の仕上がりだ。同レースは19日に出走馬、枠順が確定する。

 最後の追い切りを終えたドウデュースをコース出口で出迎えた武豊。騎乗した前川助手がその姿を見つけるや馬上から声をかけた。

 「完璧ですよ!」

 チーム・ドウデュースに笑顔が広がった。最後のバトンを受け取るレジェンドは「いよいよだな、と。いい緊張感がある」と表情を引き締めた。

 必勝ルーティンを崩さなかった。現役最後の追い切りもポリトラック。バズアップビート(2歳未勝利)を3馬身先行させ、直線半ばで内から馬体を並べる。ギアは本番まで温存しながらラスト1F(200メートル)11秒5。楽々と併入した。

 1週前追いで武豊を背にCWコースを駆け抜け、レース当週にポリトラックで総仕上げ。G1・5勝は全てこのパターンだ。「1週前は気持ち良さそうに、今日は余力十分に最後まで走れていた。ジャパンCの出来は十分にキープしている」と友道師。“過去最高”と銘打った前走と並ぶ、究極の仕上がりだ。

 8度の敗北、宿敵イクイノックスとの名勝負、最高の鞍上、末脚特化のドラマチックな脚質。その主人公気質に魅了されたファンは数知れず。厩舎には連日、ファンレターや贈り物が届く。ファン投票では過去最高の約48万票を獲得。相棒への思いを問われた武豊は「50歳を過ぎてこういう馬に巡り合えて楽しかったし励みになった。凄くうれしいこともあったが、悔しい思いも何度も何度もあって…。でも、そのたびにまた勝ってくれて。勇気をもらえることも多かった」。友道師も「まだ豆タンクのよう」だったという1歳1月当時の出合いを回想し「レースを走るたびに一つ一つ強くなった。調教師を20年以上やってきて、こんなに成長してくれる馬は初めて」と最大限の賛辞で敬意を表した。

 天皇賞→ジャパンC→有馬の秋古馬3冠は04年ゼンノロブロイから19年間、有馬連覇は02、03年シンボリクリスエスから20年間達成されていない。壁は低くないが「いろいろなことを乗り越えてきてくれた馬なので」と武豊。信じる剛脚が最後の中山を熱狂に包む。

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