「第69回
有馬記念」の木曜追いが美浦トレセンで行われ、G1初制覇を目指す
ローシャムパークがWコースで力強い脚さばきを披露。きっちりと態勢を整えた。3枠6番なら悪くないところ。マーカンドは3年連続で
有馬記念に騎乗。暮れの大舞台で
JRA重賞初Vに挑戦する。
ローシャムパークの最終リハは併せ馬。道中は我慢の利いた走りで
サンダーアラート(3歳2勝クラス)を1馬身追走した。直線で僚馬の内に入るとギアが上がった。馬なりで楽に併入して6F83秒9〜1F11秒4。田中博師は「折り合いと動きの向上が見られたので良い追い切り。オーバーワークになっていないですし、心身とも良い負荷が掛かった」とうなずいた。
1週前追いはコンビを組むマーカンドが騎乗した。「騎手との呼吸を合わせるのが難しい馬。ハミを取った時の口の強さと気持ちの難しさを確認してもらった。狙い通りでした」と師。着実に
ステップを踏みながら、最終追いはコンディションの確認に注力。気配は上昇一途をたどっている。
前走
BCターフ(2着)は最後方で我慢しながら、最後は捲り一気。初のG1タイトルには届かなかったが、惜敗にも収穫があった。指揮官は「新たな一面が見えた」と回顧。春は
大阪杯(2着)→
宝塚記念(5着)と、ともに向正面で好位に押し上げる競馬が続いたが勝ち切れず。「(当時は)ゲートを出ればハナも、という指示を含めての競馬。組み立てが難しい形での2走だった」と明かす。
大舞台でこの馬のポテンシャルを最大限に引き出すため、陣営は操縦性の向上に尽力。「
宝塚記念を使う時から厩舎と牧場で連携して取り組んできたが(前走で)身になっているし、それを引き出せたのが距離延長。乗り難しいが距離が延びることで脚がためられたら、より良さが出る印象」と異国の地で“真価”を証明した。
今回はさらに100メートルの距離延長。5戦3勝と好相性の中山が舞台となる。「中山のパフォーマンスはいいと思っているし、合う舞台」と師。暮れの
グランプリで
ローシャムパークが成長の跡を刻む。
《いい枠ゲット》
ローシャムパークは14番目に抽選、初コンビを組むマーカンドが3枠6番を引き当てた。マーカンドは「凄く状態はいい。
リラックスすることが大事なのでいい枠が引けた」と笑みを浮かべた。一方、田中博師は「中山は合っている舞台。距離に関しては延びてもていいかなと思っている。乗り難しい馬だが、ジョッキーに期待しています」と得意の中山で一発を狙う。
スポニチ