◆第69回
有馬記念・G1(12月22日、中山競馬場・芝2500メートル)
第69回
有馬記念の「考察」結論は、
ヤマタケ(山本武志)、角田晨の両記者の◎が
レガレイラで一致した。
◆
ヤマタケ記者の結論◆
1週間考え抜いた末の◎は
レガレイラだ。もともと、鋭い末脚が身上。広いコースでより力を発揮と思われがちだが、果たしてそうか。豪快に突き抜けた昨夏の函館での新馬V、さらに
ホープフルS制覇は強烈なインパクト。エンジンがかかると一気の加速で他馬をのみ込んだ。脚の持続力より爆発力で勝負のタイプ。小回り替わりは魅力だ。
牡馬相手の
皐月賞、
日本ダービーは〈6〉〈5〉着だが、苦しい位置にはまり、追い出しが遅れながらも上がり最速(
皐月賞はタイ)の脚を繰り出した。そもそも、現3歳世代は今春の
オークスが翌週のダービーより0秒3、昨年末の阪神JFが同じく
朝日杯FSより1秒2も勝ち時計が速い。牡馬より牝馬の方がハイレベルの可能性が高い世代だ。違う道を歩んだが、
レガレイラもその世代の一頭。春は牡馬相手に結果を出せなかったが、確かな敗因は存在する。3歳牡馬2頭が人気を集めるなら、狙う価値は十分にある。
牝馬は5年連続で3着以内に入っていて、2勝、2着2回、3着2回。しかも、牡馬との2キロ差に加え、年齢でも2キロ軽くなり、4歳以上の牡馬58キロより4キロ軽い斤量54キロの3歳だ。本来の決め脚を全開させ、鮮やかに復活Vを飾る。馬券は(8)を軸に馬連、3連複、3連単で手広く勝負する。
(山本 武志)
◆角田記者の結論◆
◎は
レガレイラ。
ドウデュースの出走取り消し前から決めていた。今年は4戦馬券圏外だが、前走の
エリザベス女王杯は直線で挟まれる致命的な不利。同様に、全てのレースで力を発揮できていなかった。昨年末の
ホープフルSを制した脚を見れば、能力は古馬のトップ級相手でも見劣らない。
追い切りで見せた素早い反応に鋭い伸び。まさに中山向きの瞬発力だ。なにより、記者会見で戸崎騎手が口にした「楽しみで仕方ない」という言葉。表情にもいつになくさわやかな自信が満ちあふれており、相当の手応えをつかんだようだ。
展開面もいい。
ドウデュースの取り消しでジョッキーの意識は前に集まり、道中で出入りの激しい乱ペースが濃厚になってきた。ジッと脚をためて、他馬がバテたところで差してくるこの馬に絶好の流れになる。
最後の決め手は枠順抽選会。テレビを見ながら「動きやすい4枠8番を引いてくれ!」と願っていたら、木村調教師が引き当てたくじに輝く8の文字。天啓だろうか。競馬界最大の祭りである
有馬記念。人知を超えた存在に背中を押してもらうのも悪くはあるまい。買い目は単勝(8)、ワイド(8)―(3)(5)(6)。(角田 晨)
スポーツ報知