「
有馬記念・G1」(22日、中山)
ファン投票1位の
ドウデュースが決戦2日前に出走取消。一気に混戦模様となった今年の
グランプリを制したのは5番人気の
レガレイラだ。
シャフリヤールとの壮絶なたたき合いを約18センチ差で制し、1960年の
スターロツチ以来、64年ぶり史上2頭目となる3歳牝馬Vを飾った。3着には2番人気の
ダノンデサイルが逃げ粘り、1番人気の支持を受けた
アーバンシックは6着に敗れた。
大外枠の不利をはねのけ、大観衆に熱い走りを見せた
シャフリヤールだったが、栄冠には鼻差届かず。ただ、ダービー馬としての誇りは示した。
枠番抽選後に陣営は逃げ宣言をしたが、レースでは中団をキープ。C・デムーロは「道中は
リラックスして、リズム良く走れていた」と振り返る。そして、最終コーナー手前で先行集団を目がけ、外から一気に差を詰めると、その勢いに観衆も
ヒートアップ。内からロスなく脚を伸ばしてきた
レガレイラとの壮絶なたたき合いは、急坂を駆け上がり、馬体をピッタリ並べたままゴール。写真判定の末、残念ながら相手に軍配が上がった。鞍上は「最後の100メートルの所で苦しくてモタついた」と敗因を分析した。
ただ、鼻差惜敗にもしっかり仕事を成し遂げたチームは表情もすがすがしかった。藤原師は開口一番「本当にすごい」と愛馬の力を褒めた。そして「ただ、やっぱり16番がね。逃げられなかったけど、その気持ちがあったから、いい競馬をしてくれたと思う」と結果を素直に受け入れた。
鞍上は「これまで乗ったなかで、
トップレベルの状態だった。これだけ走れて光栄です」と万全に仕上げてくれた陣営に感謝した。指揮官は「想像以上に馬も若く、まだ成長している。どんどん上がってきているからね」と6歳でも進化を続ける姿には驚くばかりだ。今後については「オーナーと相談してから」としたが、「みんなもドキドキした、いいレースでしたね。100点」と明るい表情で締めた。
提供:デイリースポーツ