◆第69回
有馬記念・G1(12月22日、中山・芝2500メートル、良)
第69回
有馬記念・G1(22日、中山)は、単勝5番人気の
レガレイラが鼻差の接戦を制し、3歳牝馬では1960年の
スターロツチ以来64年ぶりの勝利を飾った。秋古馬3冠がかかっていた
ドウデュースの出走取り消しで大混戦となった暮れの
グランプリ。初コンビの
戸崎圭太騎手(44)=美浦・田島厩舎=に導かれて歴戦の古馬を撃破し、新たな女王に輝いた。
レガレイラを手がける楠助手は、昨年まで
イクイノックスを担当。
ドウデュースの前川助手とは、まるで少年漫画に登場するラ
イバルのような仲だ。
イクイノックスは昨年、
天皇賞・秋と
ジャパンCで
ドウデュースに2連勝して引退。楠助手は秋3戦目で
有馬記念を制した
ドウデュースに「バケモン。2頭とも3連戦だったら、最後の有馬はしんどかったかも」と感服していた。
今年の
天皇賞・秋の前日。前川助手は
イクイノックスの
ジャージーを着て府中に降り立った。
エリザベス女王杯前日、楠助手は
レガレイラの
ジャージーで淀に着いたが、「
ドウデュースのを着てくれば良かった」。サッカーの試合後のユニホーム交換のように、互いに敬意を表してきた。
今年の
有馬記念では
ドウデュースが出走取り消し。レース前、楠助手は「倒したら次の競馬界が盛り上がる」と宣言していた。対決は幻となったが、両者とも“再戦”に向け、士気はさらに高まったはずだ。(水納 愛美)
スポーツ報知