先週も少し触れたが、現在の新馬戦混雑状況。関西圏、京都に関しては先週除外が出た新馬戦は京都ダート1400mの6頭のみ。他はフルゲートを割るレースもあったので、年明けもある程度落ち着いた頭数になりそう。ただ、1月6日の中京ダート1400mに関しては除外が出るかも知れない。
一方、先週の中山はダート1800m以外はすべて除外が出ており、芝1800mが4頭、ダート1200mは10頭、芝1600mに関しては16頭も除外が出た。これは間違いなく年明けから除外ラッシュとなりそうで、新馬戦がなくなるまで、この状況が続いていきそうな雰囲気がある。
【12月28日(土) 京都芝2000m】
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ロックエンジェル(牡、父
エピファネイア、
母アドマイヤパンドラ、栗東・
友道康夫厩舎)
叔母にOP特別の2勝を含む、芝で6勝を挙げた
アルーシャ(
父ディープインパクト)や母系に
JRA在籍時にダートで4勝を挙げて、現在は
地方競馬の川崎所属として活躍する
フォーヴィスム(父
ドゥラメンテ)がいる血統。
夏場に栗東でゲート試験を合格して、11月に栗東へ再入厩。坂路とCWを併用して追い切りを消化しており、12月19日のCWではレースでも騎乗予定の
幸英明騎手が跨っての3頭併せ。相手が古馬3勝クラスの
ロードフォアエースと
アドマイヤビルゴだったこともあり、ラスト1F標識では離されてしまう遅れとなったが、時計は6F83.2秒。まだ動き切れない部分はあるが、これだけしっかりやれば、最終追い切りではもう少し動けそう。
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レクスノヴァス(牡、父
キタサンブラック、
母ウルティマミューズ、栗東・
上村洋行厩舎)
叔父にダートで3勝を挙げた
フォルミダービレ(
父キングカメハメハ)がおり、
母ウルティマミューズ(
父キングカメハメハ)もダートで3勝を挙げている。本馬は2023年北海道セレクションセール1歳にて、2100万円(税抜き)で落札されている。
12月11日のCWではレースでも騎乗予定の
岩田望来騎手が跨り、2歳1勝クラスの馬を追走して先着。6F83.1秒、3F37.0秒、1F11.2秒と上々の時計で動くことができた。12月18日は坂路で先週の万両賞2着だった
ヤンキーバローズに先着して、4F52.0秒をマーク。新馬戦の追い切りの内容としては一歩抜けた存在かも知れない。
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ダノンジャイアン(牡、父
ブリックスアンドモルタル、
母ダノンジャンヌ、栗東・
茶木太樹厩舎)
母系に今年の
大阪杯を勝った
ベラジオオペラ(父
ロードカナロア)や
デイリー杯2歳Sなど重賞3勝の
エアスピネル(
父キングカメハメハ)がいる血統。
本馬は当初、坂路での追い切りを中心に行っており、12月18日がCWで新馬との併せ馬。先行して先着する内容で、時計は6F83.1秒、3F36.8秒、1F11.6秒をマーク。初めてCWで追い切ったにしてはしっかりと動けた数字となっており、このあたりは血統的なセンスの良さもあるのかも知れない。
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ララベルドゥニュイ(牝、
父バゴ、
母ララプリムヴェール、栗東・
松下武士厩舎)
半兄
ララマセラシオン(父
カリフォルニアクローム)は芝で2勝を挙げ、母系には2011年
毎日王冠など重賞で2勝を挙げた
ダークシャドウ(
父ダンスインザダーク)がいる血統。
本馬は12月に入ってから栗東で追い切りを積み重ねており、12月18日の坂路では4F52.8秒をマーク。ただ、ラストは14.2秒要しており、まだ動き切れないのかなという感じはあったが、12月22日の坂路では4F54.9秒を楽にマークできており、先週のひと追いで上昇気配にあるといってよいだろう。
(取材・文:井内利彰)