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【東京大賞典】安田隆行元調教師「今年の3歳は本当にレベルが高い」 ダート界暮れの大一番を展望

  • 2024年12月26日(木) 17時00分
 12月29日(日)に大井競馬場で行われる東京大賞典(3歳上・GI・ダ2000m)まであと3日。今回はJRAの元調教師で、本レースを4連覇したオメガパフュームを管理する安田翔伍調教師の父である安田隆行氏に、コースの特性や東京大賞典で注目している馬について聞いた。

 暮れの大一番が近づいてきた。今年はいつになくハイレベルなメンバーで、今年重賞2勝を挙げるノットゥルノでさえ補欠だったほど。「サウジ、ドバイ、アメリカと海外で走ってきた馬たちが多くて、すごいメンバーですね」と元調教師の安田隆行氏も目を丸める。東京大賞典が行われる大井ダート2000mは、2011年にジャパンダートダービーグレープブランデーで制した舞台。「地方競馬にしては大きくてコーナーもゆったりしたコース。強い馬なら残るでしょうけど、前残りはなかなか厳しいと思います」と印象を話す。

 また、子息の安田翔伍調教師が管理するオメガパフューム東京大賞典4連覇(18年〜21年)を果たし「とても馴染みのある競馬場」だともいう。オメガパフュームは安田隆行厩舎からデビューして新馬戦を快勝。「翔伍厩舎が開業前だったのでうちに来ました。ひょろひょろっとした小柄な馬で、最初の頃はゲートも出なくて後方からでしたけど、3〜4コーナーで前との差を詰めて勝った時は『強いな!』と思いました」とデビュー当初から素質を感じていた。

 そんな風に大井とゆかりが深い安田氏が本命に挙げるのは、フォーエバーヤング

ケンタッキーダービーから大井、そしてまたアメリカのブリーダーズカップクラシックとハードスケジュールですけど、馬自身はすごくタフみたいなので、推奨する価値があると思っています。ケンタッキーダービーの直線は声が出ました。最後は末脚が鈍って3着でしたけど、すごい競馬。アメリカはスタートからビュンビュン飛ばしていく競馬ですけど、前走のBCクラシックでは前に付けることもできて、すごいですよね」

 また、2走前の大井・ジャパンダートクラシック勝利も高い評価の一因となっている。「大井2000mで2分4秒1は結構速くて、時計的にも優秀。今年の3歳は本当にレベルが高いです」。これは昨年や一昨年の東京大賞典の勝ちタイムより速い。昨秋に砂の全面入れ替えなどがあったため単純比較は難しいが、期待は高まる。

 対抗はウィルソンテソーロ。「前走のチャンピオンズCはあと一完歩あれば変わっていたでしょうね。本当に惜しい競馬でしたけど、強かったですし、鞍上の川田将雅騎手はこの馬の特徴や能力を把握して競馬に乗っているように感じます」

 続いて気になるのは3歳馬・ラムジェット。予定していたチャンピオンズCは右前肢の挫跖で回避したが、「蹄はすっかり治ったと聞きました。春のユニコーンSは強かったですし、東京ダービーは思っていたよりも前から行っていて、3コーナーから追われてムチも入れられて『どうなのかな?』と思ったら、あそこからまた伸びましたもんね。佐々木晶三調教師は『馬はズブいから、距離はなんぼでもあってもいいんだよ』と。このコースはいいと思います」

 さらに当レース2連覇中のウシュバテソーロ、今秋、大井でレディスプレリュードを勝ったグランブリッジまで。

東京大賞典、本当に楽しみです。JRA馬も好メンバーが出てきて、一年を締めくくるレースになると思います」と目を輝かせた。

(文・大恵陽子)

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