小牧加矢太騎手=栗東・
音無秀孝厩舎=が、デビュー3年目での障害リーディングを狙っている。12月25日現在、今年は18勝2着13回。1年目は9勝、2年目は12勝だったが、「オープン勝ちしてくれる馬が増えて、勝ち星的に多くなっているのかなと思います」と分析。昨年は3勝だったオープン勝ちが、今年は重賞初勝利を決めた
新潟JS・JG3(
ホッコーメヴィウス)を含め8勝と、存在感をアピールしている。21日には
中山大障害(
ネビーイーム)で4度目のJG1騎乗にして、初めて3着と馬券に絡み、「今まで3着以内に来る馬は化け物だと思っていましたが、初めて1着馬の背中が近くに感じました」と目を輝かせる。
今年は調教から変えた部分もある。「去年より圧倒的に(レースには)慣れましたが、レースだけうまく乗るなんてできないので。去年までは競走馬的に調教してましたが、速いトレーニングよりもゆっくりのペースで馬術的に」と意識し、20年に全日本障害飛越選手権で優勝した腕を存分に生かしている。そして「馬が動けるようになりますし、馬体も良くなります。やっぱり馬がいい状態で初めて、レースで人馬ともに仕事できるので。当たり前のことを一つずつ、より丁寧にやってきました」と結果につなげてきた。
2位の
上野翔騎手=美浦・フリー=が18勝2着10回で、今年の障害最終レースとなる、28日の京都4R(未勝利戦)で雌雄を決することになる。コンビを組むのは障害入り3戦目の
ジオフロント。「勝てるチャンスのある馬。リーディングうんぬんは人の事情なので気にせず、その馬のベストを出せるように」と落ち着いて話し、浮かれるそぶりはない。24日に28歳になり、自らを祝うとともに、障害界の顔として引っ張っていく覚悟だ。
JRA騎手リーディングは175勝の
ルメール騎手=栗東・フリー=が、2位の
川田将雅騎手=栗東・フリー=に35勝差をつけて確定。
JRA調教師リーディングは
矢作芳人調教師=栗東=が54勝2着44回で1位。2位が53勝2着42回の
杉山晴紀調教師=栗東=、3位が53勝2着38回の
須貝尚介調教師=栗東=、4位が52勝2着40回の
友道康夫調教師=栗東=。上位4人が2勝差以内でひしめき合っている(記録はすべて12月25日現在)。なお、
JRA賞「
最多勝利調教師」の対象は地方と海外の成績も加算されるため、矢作調教師は59勝となり、2位の杉山晴調教師に6勝差をつけている状況だ。
スポーツ報知