「
ホープフルS・G1」(28日、中山)
24年の
中央競馬開催も残り1日。現在JRA54勝、地方・海外を含めてトップの59勝を挙げ、2年ぶりの調教師リーディングに王手をかけている
矢作芳人調教師(63)=栗東。今年未勝利のG1タイトルも最後に獲得し、ダメ押しといきたい。
ホープフルSに送り込むのが
ジュタ。東京芝千八の新馬戦は内めの好位を追走すると、最後まで楽な手応えのまま後続を突き放して快勝した。「優等生な走り」と矢作師が満足そうに評したように、2歳馬らしからぬ精神面の落ち着きと操縦性の高さも光った。
「縦列調教が効いた」とトレーナーは、厩舎が近年熱心に取り組んでいる日々の調教の効果を認める。数頭で1列に隊列を組み、前の馬の後ろを真っすぐに追走させ、キック
バックなどを馬に慣れさせる方法だ。折り合いや馬の我慢だけではなく、「人の技術向上にもつながるし、相乗効果がある」と指揮官は力を込める。トップステーブルの基盤は馬と厩舎スタッフの両輪があってこそ。「もっとバリエーションも増やしたい」と探究心は尽きない。
ジュタの肉体面に関して、師は「まだ持っているパフォーマンスに追いついていない」と注文をつけつつも、「その分、伸びしろは大きい」と期待大の口ぶり。「中山も向くと思う」と舞台適性も見込んでいる。ちなみに、レース翌日の29日に行われる
東京大賞典には
フォーエバーヤングがスタンバイ。厩舎のエースに最高の結果でバトンを渡したい。(デイリースポーツ・島田敬将)
提供:デイリースポーツ