「東京2歳優駿牝馬」(31日、大井)
大一番で良血ぶりを発揮-。7番人気の伏兵
プラウドフレールが直線内から伸びて2歳女王へ戴冠。ホッカイドウ競馬からの転入初戦で単勝1・7倍の人気を集めた
ゼロアワーは直線で大外から迫ったものの2着。3着には4番人気でホッカイドウ競馬の
エイシンマジョリカが入った。
人気を集めた
ゼロアワーが大きく外へ膨れた4コーナー。突如として
プラウドフレールの眼前が開けた。鞍上は迷わず内ラチ沿いへいざなうと、こん身の力で追い出した。ラスト200メートル過ぎで先頭へ躍り出ると、大外から挽回してきた2着馬は悠々と振り切った。
最後の最後にタイトルを手にした
張田昂は自身5年連続の重賞V。初コンビでの大仕事に「なるべく前の位置に付けようと意識していたので、狙い通り。ただ、道中は厳しい競馬。馬がしっかり走ってくれました」とパートナーの奮闘をたたえた。
長兄の
ギャルダルは重賞2勝(3日の
川崎マイラーズに出走予定)。姉の
ミスカッレーラも
ローレル賞の勝ち馬で昨年の当舞台2着。前日の
東京シンデレラマイルでも6着に敗れており、姉の敵を討つとともに、兄への最高のエールとなった。
母スリーメロディー産駒は4頭いるが、競走馬になった3頭全てが重賞ウイナーへ。「すごいお母さんだよ」と産駒全頭を管理する川島一師も驚きの表情で「上2頭とは全く違って落ち着いているのがいいね」とうなずく。
トレーナーは「右回りの調教の動きと時計が良かったから、ひょっとしたらと色気を持っていたけど、うまくいったね」とニヤリ。鞍上も「返し馬では
テンションが高かったけど、競馬では賢い馬。この相手に勝てたのだから(来年が)期待できますね」と目を細めた。この後は姉も通った牝馬クラシック路線。「順当なら
ユングフラウ賞(2月24日・浦和)から
桜花賞(3月20日・浦和)だけど、あくまでも馬と相談してから」と慎重に話したが、その表情は期待感でいっぱいだ。
提供:デイリースポーツ