新春の出世重賞「第59回
シンザン記念」(13日、中京)の最終追いが9日、東西トレセンで行われた。重賞で上位争いを続ける
マイネルチケットは坂路単走で躍動感のある動き。リフレッシュ放牧を挟み、確かな成長を感じさせた。初勝利を挙げた中京芝マイルで初タイトルを狙う。3日間開催の中日に行われる「第41回
フェアリーS」(12日、中山)は
函館2歳S2着以来の
ニシノラヴァンダがWコースで軽快な動き。半年ぶりでも仕上がりに不安はない。なお、フルゲート16頭に25頭が出馬投票。1勝クラスの馬は22頭のうち13頭が抽選でゲートインを決めた。
力強い脚さばきで上昇ムードを漂わせた。
マイネルチケットはハロー(馬場整地)明けの坂路で単走追い。最初の2Fを1F14秒のペースでリズムをつくった後、馬なりのまま瞬時にギアを切り替えた。ラスト2Fは12秒9→12秒5の加速ラップ。切れのある動きで駆け上がった。稽古をつけた増井雅助手は「予定より速くなったけど、サッと気分良く走らせることが目的だったのでいいと思う」と納得の口ぶりで切り出した。
3日の1週前追いでは坂路4F51秒8の自己ベストを更新。そのラスト1Fは11秒7で圧巻の切れを発揮。「先週も良かったしね。リフレッシュを挟み、さらに動きが良くなってきた」と声を弾ませる。この中間も乗り込みは順調。宮師は「やれば時計は出る馬。カイバもよく食べていて、いい感じ。良くなってきている」と成長に目を細めた。
近2走はサウジアラビア
ロイヤルC3着→
京王杯2歳S2着と重賞で上位争い。前走は前々で折り合いをつけ、直線はグイグイ伸びていったんは先頭へ。勝ち馬との追い比べで首差及ばなかったが、重賞級の能力を示した。宮師は「前に行ってひと踏ん張りが利くし、シュッとしたスピードがある。相手は強いけど、勝つ能力を持っている」とレースぶりを高く評価した。
母エントリーチケットも現役時に宮厩舎で活躍。18年
タンザナイトSなど6勝を挙げた。指揮官は「(母と)そっくり。カリカリしていて、気性が似ている」とニッコリ。「この馬も1200メートル戦に対応できるぐらいのスピードがある。ジョッキー(戸崎)がうまくなだめてくれて、マイルで走れている」と評価した。
中京芝マイルは初勝利を飾った舞台。師は「先週の中京を見ても、今は前で押し切れる馬が有利。中京で(未勝利戦を)勝っているしね」と馬場傾向を踏まえてコース替わりを歓迎した。新春のマイル重賞で初タイトルをつかみ、春の大舞台へ羽ばたく。
スポニチ