新年最初の3歳牝馬重賞「第41回
フェアリーS」が12日、中山競馬場で行われた。
戸崎圭太(44)騎乗の2番人気
エリカエクスプレスが抜け出し、デビューから2連勝で重賞初制覇を飾った。勝ち時計は11年
ダンスファンタジアのレースレコードを0秒9更新する1分32秒8。クラシックの主役に名乗りを上げた。
後続の2、3着争いなんて“別に”と知らんぷり。“エリカ様”は止まらない。デビューから連勝でクラシックへの扉を開いた。
外め12番ゲートからスッと出ていく
エリカエクスプレス。3番手のポジションを楽々と確保した。初コンビの戸崎は「新馬の時よりも
テンションが高くなっているのかなという感じはしたけど、能力は感じていた。リズム良く行ければいい結果が出るんじゃないかなと思っていた」。前2頭を直線で外からかわして先頭へ。最後は後続に3馬身差をつけて、ゴールを駆け抜けた。
「なるべく早く落ち着いてくれればと思ったところで落ち着いてくれたので、そこで息を入れることができて最後は持ってくれたのだと思います」。昨年10月の新馬戦は別の馬に騎乗したが、そこは
有馬記念で
レガレイラを3歳牝馬として64年ぶりのVに導いた名手。馬のポテンシャルを見抜き、エスコートしてみせた。戸崎自身、10年から16年連続
JRA重賞勝利となり「ケガなく1年間乗れて、たくさん勝ちたいです」と気を引き締めた。
レースレコードを14年ぶりに更新するおまけ付き。杉山晴厩舎は20年に
デアリングタクトで牝馬3冠を達成。同じ父での勝利にトレーナーは「2走目としては雰囲気は良かった。ジョッキーは“あまり折り合いの面ではうまく乗れなかったかな。その中でこの勝ち方ができているので”と。ただただポテンシャルの高さ」と脱帽。「無事に
桜花賞(4月13日、阪神)に向けて、直行で行くのか、そこはオーナーと相談して」と話した。
皐月賞、ダービー、
菊花賞、
桜花賞、
オークスの5大クラシックレース全ての特別登録を行っており、動向に注目が集まる。いずれにしても、各駅停車はない。超特急で世代の頂点へ駆け上がる。
◆
エリカエクスプレス 父
エピファネイア 母エンタイスド(母の父
ガリレオ)22年3月8日生まれ 牝3歳 栗東・杉山晴厩舎所属 馬主・三木正浩氏 生産者・北海道浦河町の三嶋牧場 戦績2戦2勝(重賞初勝利) 総獲得賞金4576万7000円 馬名の由来は冠名+快速。
スポニチ