「
京成杯・G3」(19日、中山)
未完成でこれからの馬。それでも新馬戦のレースぶりを見ると重賞でも期待してしまう。
シルバーステート産駒の
キングノジョーは東京芝2000メートルの新馬戦でデビューし、後続に2馬身半差の快勝。非凡な瞬発力を発揮し、鞍上のルメールがステッキを使わずとも、楽な手応えで突き抜けた。大物感がある。
「新馬戦は想像以上の走りをしてくれました。そもそもがこの時期にデビューできる感じではなかったですから」とは管理する田中博師。半兄が4歳で本格化し、23年
天皇賞・春を制した
ジャスティンパレスという血統背景からも、成長には時間がかかるとみていた。「成熟度は低いです」。新馬戦完勝後も、その評価は変わらない。
だからといって今回の重賞挑戦に期待感がないわけではない。「ポテンシャルはいいものを持っているし、運動神経が優れているので走りの質もいいですね」とした上で、「今の段階では重賞で通用するかは分からないけど、先々は必ず走る馬だと思っています」とうなずく。求めるものが高いだけに、自然と辛口になる。
23年は1着
ソールオリエンス、24年は1着
ダノンデサイル、2着
アーバンシックとその後のクラシックウイナーを輩出し、注目度が高まっているレース。「ここでいい勝負をするようなら春からが楽しみです」と田中博師。今後を見据える意味でも、重要な一戦となる。
提供:デイリースポーツ