松本幸祐騎手は本当に心優しく、周囲を笑顔にしてくれる人だった。1月13日に亡くなったニュースを聞いて心が締め付けられた。私は2016年春から1年半、兵庫県競馬の担当をしていたのだが、
中央競馬担当に戻り、2018年秋に「そのだけいばフェスタ2018」に当時5歳だった次男を連れて行ったときのこと。木馬での体験乗馬で、次男に指導してくれたのが幸祐さんだった。
そのとき撮影した動画を見返すと、初めて木馬に乗って戸惑う次男へ「そう、そう、そう、そう」「
ガッツポーズ!
ガッツポーズ!」と右手を挙げて熱心に身ぶりで指導。「将来、騎手になるか?」と、楽しそうに満面の笑顔で言っていたのが印象的だった。人柄、優しさ、馬に乗ることへの愛があふれる指導。見ている私も次男も笑顔になったのを思い出す。
昨年8月に「お盆シリーズ」のPRで、古巣に戻ってきた兄弟子の
小牧太騎手と一緒に来社。「小牧さんが戻ってきてくれて、他の騎手もいい刺激を受けると思います。頑張ります」と兄弟子の復帰を心から喜んでいた。今は幸祐さんの思いを継いで先輩、後輩ジョッキーたちが無事に健闘し続けることを心から願います。(
中央競馬担当・内尾 篤嗣)
スポーツ報知