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【アルゼンチン共和国杯】現役最長身ジョッキー・松本大輝が重賞初制覇 9番人気ミステリーウェイで大逃げ決めた

スポーツ報知
  • 2025年11月10日(月) 06時45分
◆第63回アルゼンチン共和国杯・G2(11月9日、東京競馬場・芝2500メートル、良)

 第63回アルゼンチン共和国杯・G2(東京)は、9番人気のミステリーウェイがV。デビュー5年目の松本大輝騎手(23)=栗東・森秀厩舎=とともに、うれしい初タイトルとなった。

 長身痩躯(そうく)の若武者がターフに魔法をかけた。

 松本はスタートからミステリーウェイを押していき、向こう正面入り口で後続に10馬身のリード。「馬の気持ちを最大限に走る方に向かせることだけが、僕の仕事だと思っていた」と相棒を気持ち良く走らせる。真骨頂はここからだ。3コーナー前で後ろを引きつけ脚を温存。その効果はてきめんで「お釣りがあったぶん最後まで残ってくれた」の言葉通り2着馬を半馬身しのいだ。初コンビとなった前走の丹頂Sと同様、完璧な逃げ切りと言っていい。

 身長は現役で最も高い176センチ。ジョッキー離れしたスタイルの23歳は、東京初勝利を重賞制覇で決めてみせた。大仕事にも「まだ5年目で成績も出していないなか、まずは乗せてもらったことに感謝ですし、結果を出せたことを本当にうれしく思います」とあくまで謙虚。普段の取材時から冷静に乗り馬を分析する姿が印象的だが、その洞察力と確かな騎乗センスで永島(24年マーメイドS)以来、21年デビュー組2人目のJRA重賞ウィナーとなった。

 開業5年目の小林調教師にとっても平地重賞は初勝利。京都競馬場でレースを見届け「とにかく完璧でしたね。直線は厳しいと思いましたが、しぶとく頑張ってくれました。松本君のセンスですね」と“同期”の鞍上に称賛を惜しまなかった。次走は未定だが、7歳になっても衰え知らずの大逃げで芝中距離路線を沸かせてくれるのは間違いない。人馬一体の快進撃はまだ始まったばかりだ。(角田 晨)

 ◆松本 大輝(まつもと・ひろき)02年10月11日、滋賀県生まれ。23歳。栗東・森秀行厩舎所属として21年3月6日に阪神でデビューし、同13日に初勝利。22年小倉記念(ピースオブエイト)で重賞初騎乗。23年高松宮記念(ディヴィナシオン)でG1初騎乗を果たす。JRA通算86勝。身長176センチ、体重46キロ。同期は小沢、角田、永島、古川奈、横山琉。

 ◆ミステリーウェイ 父ジャスタウェイ母ジプシーハイウェイ(父ハイシャパラル)。栗東・小林真也厩舎所属のセン7歳。北海道千歳市・社台ファームの生産。通算36戦6勝。総獲得賞金は1億9066万8000円。重賞初勝利。馬主は(有)社台レースホース。

スポーツ報知

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