12月28日(日)に中山競馬場で行われる
有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)には、連覇がかかる
レガレイラ、
皐月賞馬の
ミュージアムマイル、春秋
グランプリ制覇を狙う
メイショウタバルなどが出走を予定している。“競馬界の総決算”をうたわれる一戦で、かつて生まれた記録の数々とは。本稿では「勝ち時計」にスポットを当て、ベスト3を紹介する。
■5位 1991年 2分30秒6
ダイユウサク 90年秋から年明けの
金杯(西)まで3連勝を飾り、本格化を予感させたが、その後は善戦止まりでパッとせず。直前にオープン特別を59kgで制したが、900mの距離延長もあって、
有馬記念では単勝137.9倍とまったく人気がなかった。ところが、レースでは内をすくって、
メジロマックイーンに1.1/4馬身差の完勝。ファンも、関係者も「びっくり!」の激走であった。鞍上の熊沢重文騎手は同月3つ目の重賞タイトルで、鞍上の勢いが追い風だったのかも。
■3位タイ 2019年 2分30秒5
リスグラシュー 晩成型といわれる
ハーツクライ産駒とあって、全盛期は5歳を迎えてから。同年の
宝塚記念で2つ目のGIタイトルを手にすると、秋は豪G1・
コックスプレートを制覇。ラストランとなった
有馬記念は、GI馬11頭が顔を揃える豪華決戦となったが、2番人気に推された。道中は中団で脚を溜め、直線は大外から豪脚一気。1番人気の
アーモンドアイが馬群に沈む一方で、末脚を伸ばし続け、
サートゥルナーリア以下に5馬身差を付ける圧勝劇を見せた。
■3位タイ 2003年 2分30秒5
シンボリクリスエス 前年の
天皇賞(秋)でGI初勝利を果たすと、
ジャパンC3着を挟んで、
有馬記念を制覇。04年も同じローテで、
天皇賞(秋)を制し、
ジャパンC3着から、
有馬記念へと進んだ。レースは12頭立ての少ない頭数となり、単勝2.6倍の1番人気で出走。道中は6番手あたりを追走し、直線入り口で早くも先頭をうかがうと、あとは
シンボリクリスエスの独壇場。激戦の2番手争いを後目に突き抜け、
JRA平地GIでは史上最大着差タイとなる9馬身差を付けた。
■2位 2009年 2分30秒0
ドリームジャーニー 朝日杯FSを制し、以降も重賞タイトルを複数獲得。同年は春に
宝塚記念を勝ち、春秋
グランプリ制覇の偉業を狙って、
有馬記念へと駒を進めた。2番人気でスタートを迎え、いつもと同じく後方待機策。逃げた
リーチザクラウンの刻むペースは緩みなく、さらに
マツリダゴッホが早めに進出したことから、差し馬におあつらえ向きの流れとなった。人気の
ブエナビスタが先頭に立ったところを大外から差し切り、3つ目のGIタイトルを手にした。
■1位 2004年 2分29秒5
ゼンノロブロイ 3歳時に重賞2勝を挙げ、その後も好走を続けたが、GIタイトルにはなかなか恵まれず。だが、04年の
天皇賞(秋)で待望の
ビッグタイトルを獲得すると覚醒し、
ジャパンCも連勝。史上2頭目の秋古馬三冠をかけて、
有馬記念は1枠1番の絶好枠からスタートした。道中は内2、3番手の好位から運び、直線は逃げ粘る
タップダンスシチーをしぶとくとらえ、レコードタイムで快挙達成。管理する藤沢和雄師、鞍上のO.ぺリエ騎手は同競走3連覇にもなった。
【
有馬記念の勝ち時計ランキング】
1位 2004年 2分29秒5
ゼンノロブロイ2位 2009年 2分30秒0
ドリームジャーニー3位タイ 2019年 2分30秒5
リスグラシュー3位タイ 2003年 2分30秒5
シンボリクリスエス5位 1991年 2分30秒6
ダイユウサク