本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。
今週の重賞競走は土曜日に
ターコイズS(GIII)、日曜日に朝日杯フューチュリティステークス(GI)が行われます。その中から阪神競馬場で行われる
朝日杯FSを取り上げます。まずは過去の傾向から。
過去10年の
朝日杯FSで3着以内に入った30頭のうち、前走で1着だった馬が25頭。しかも、ここ10年の
朝日杯FSで優勝した馬はすべて前走1着馬。前走で勝った勢いや能力の底を見せていないことが2歳王者になるための条件と言えそうです。
ただし、過去10年の
朝日杯FSで前走1着馬は87頭も出走しています。次に多いのが前走2着馬の25頭ですので、前走1着馬の出走頭数が突出していることが分かります。今年も特別登録している18頭のうち、12頭が前走1着馬となっています。
そこで過去10年の
朝日杯FSに出走した前走1着馬の前走で出走したレース格や人気に着目。すると、前走で重賞に出走し1番人気だった馬が11頭出走し、3勝2着2回3着3回。勝率27.3%、連対率45.5%、複勝率72.7%と好成績を残していました。
近年の
朝日杯FSで上位に入線した馬は、翌年のクラシックでも活躍しています。それだけメンバーレベルが高い証拠と言えます。その中で結果を残すには、高い能力と強靭なメンタルを備えていることが必要なのでしょう。
前走で重賞に出走し1番人気になっている馬は、他馬からマークされプレッシャーを受けやすい立場です。そんな厳しい状況でも勝ち切れているのは、能力の高さだけでなく精神的な強さを持っていると言えます。そのような馬であれば、レベルの高いメンバーが相手になる
朝日杯FSでも、臆することなく力を出し切れるため、好成績を残していると考えられます。
今年の
朝日杯FSでも、前走の着順はもちろんですが、そのレースのレース格や人気は必ずチェックしておきたいところです。それでは早速ですが、今週の
朝日杯FSでAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。
◆前走の内容が秀逸な本命候補
リアライズシリウス 6月に出走した新馬戦は2着に7馬身差をつける圧勝。ややメンバーに恵まれた感もありましたが、ハナを切りながらも上がり最速をマークと非の打ち所がない内容。前走の新潟2歳S(GIII)はスタートで出遅れましたが、スッと二の脚がついて2番手を確保。折り合いもスムーズでセンス溢れる走り。直線では残り400mを切ったあたりで先頭に立つと、そのまま後続との差を広げ、2着に4馬身差をつける快勝で重賞初制覇を達成しています。
今年の新潟2歳Sは好メンバーが揃っており、2着の
タイセイボーグは
阪神JF(GI)の3着馬。3着の
フェスティバルヒルはファンタジーS(GIII)で優勝。4着
サンアントワーヌ、6着
サノノグレーターもすでに1勝クラスを勝ち上がっているほど。そのメンバー相手に楽勝しているのですから、相当な能力を秘めていることが分かります。新馬戦は道悪で上がりのかかる競馬でしたが、前走で速い上がりの決着にも対応。現状では不安らしい不安はなさそうですし、ここでも上位争いのチャンスは十分にありそうです。
アドマイヤクワッズ 新馬戦は五分のスタートを切って中団から。馬群の中でも極端に嫌がることはなく、センスのある走りを見せます。3コーナー手前で外目へ持ち出し、直線も大外へ。新馬らしいスローの上がり勝負になりましたが、グイグイと前との差を詰め、ゴール前で差し切りデビュー勝ち。瞬発力勝負でもあっさりと差し切ったように決め手は非凡なモノがあります。
前走のデイリー杯2歳S(GII)もスタートは悪くありませんでしたが、無理にいくことなく後方のインからの競馬。直線は前を行く馬が馬場のいい外目へ持ち出したこともあり、ガラッと空いた内を選択。内目はかなり傷みが進んだ状態でしたが、それでも力強い伸び脚を見せて先に抜け出した2着馬に並びかけます。直線半ばでは2頭で激しい叩き合いとなりましたが、ゴール前で僅かに前へ出て重賞初制覇を達成。しかも、2歳コースレコードをマークと結果、内容ともに申し分ない一戦。デビューから馬群の中での競馬を経験しているのはプラスになるでしょうし、GIメンバー相手でも遜色ないレースが期待できるはずです。
ダイヤモンドノット 初勝利を挙げるまでに3戦を要した本馬ですが、3走前の未勝利を勝ち上がるともみじS(OP)でも2着に好走。前走の京王杯2歳S(GII)は好スタートから2番手の外を確保。道中の折り合いはスムーズで、手応えも十分。直線では追い出しを待つほどの余裕があり、残り200m手前から仕掛けられると一気に抜け出し2着に3馬身差をつけて重賞初制覇を達成しています。
デビュー2戦で勝ち切れなかったのは1200mが合わなかった印象。ここ3戦は1400mで崩れていないですし、近走がこの馬本来の姿なのでしょう。今回は1600mへの距離延長になりますが、折り合いを欠くタイプではありませんので対応は可能なはず。先行しながらも速い脚を使えるのは強みになりそうですし、強敵相手でも持ち味を生かせれば勝ち負けになる1頭と言えるのではないでしょうか。
今回は以上となりますが、枠順確定後の週末版では枠番や調教時計、天候などが加味されます。現時点で浮上しなかった馬が急上昇する事もありますので、そちらも楽しみにお待ちください!