有馬記念は目下7年連続でノーザン
ファームの生産馬が勝利している。そこで今回はあえて日高の生産馬が最後に勝利した17年の
グランプリをクローズアップ。
キタサンブラックが1番人気に応えて有終の美を飾ったレースを振り返る。
この年の
有馬記念は
キタサンブラックが不動の主役だった。それまでにGIを6勝し、オーナーは歌手の北島三郎氏(名義は株式会社大野商事)ということでも話題となった名馬。このレースにはファン投票1位で出走し、単勝1.9倍の圧倒的1番人気に推されていた。
そしてレースも独壇場だった。絶好2番枠からハナへ。隊列が固まると
武豊騎手はペースを緩め、理想的な形に持ち込む。そして勝負所から加速。グイッと後続を突き放すと、残り100mでは勝負あった。大歓声に包まれながら、2着の
クイーンズリングに1馬身半差の完勝を収めたのだった。
さて、今年の
有馬記念には、現時点で
エルトンバローズ、
コスモキュランダ、
マイネルエンペラー、
メイショウタバルの日高生産馬が出走を予定している。中でも
宝塚記念覇者の
メイショウタバルは有力候補の1頭だ。奇しくも8年前の
キタサンブラックと同じく、
武豊騎手が騎乗する逃げ馬。胆振地区の有力馬を尻目に「圧逃」するシーンを期待しよう。