「ウマ娘」の藤田晋オーナーが所有する
シンエンペラー(牡4、栗東・
矢作芳人厩舎)が、
有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)でGI初制覇を狙う。
シンエンペラーは父
Siyouni、
母Starlet's Sister、母の
父Galileoという血統。全兄の
ソットサスは19年の仏ダービー、20年のガネー賞と
凱旋門賞の勝ち馬。半姉の
シスターチャーリー(
Sistercharlie)はG1を7勝している。この血統が評価されて、22年のアルカナ・
ドーヴィル1歳セールでは210万ユーロ(約3億円)の高値となった。
ここまで13戦3勝。23年の京都2歳Sで重賞初制覇。クラシック戦線では勝ち切れなかったものの、
皐月賞が5着、
日本ダービーが3着と、世代
トップレベルの力を示してきた。さらに秋は欧州遠征へ。
愛チャンピオンSでは
エコノミクス(
Economics)、
オーギュストロダン(
Auguste
Rodin)に続く僅差の3着に健闘。
凱旋門賞では12着に大敗したものの、帰国初戦の
ジャパンCでは
ドウデュースにクビ差まで迫る2着同着と頑張った。そして今年初戦となったネオムターフCでは2つ目のタイトルを手にしている。その後はドバイSCが7着、
愛チャンピオンSが6着、
ジャパンCが8着と苦戦続きだが、実力はこんなものではないはず。帰国2戦目の今回は本領発揮といきたいところだ。
これまでに外国産馬は延べ36頭が
有馬記念に参戦しているが、実は07年の
ロックドゥカンブ(4着)が最後。したがって
シンエンペラーは実に18年ぶりの出走となる。外国産馬として98年と99年の
グラスワンダー、02年と03年の
シンボリクリスエスに続いて3頭目、そしてフランス産馬としては初の勝ち馬となれるか。その走りに要注目したい。