昨年4着の雪辱ならず…。現地時間28日、ドバイ・ナドアルシバ競馬場で行われたドバイデューティフリー(北半球産4歳上・南半球産3歳上、首G1・芝1777m、1着賞金300万米ドル、16頭立て)に、日本から出走した
ウオッカ(牝5、栗東・角居勝彦厩舎)は、勝ち馬から大きく離された7着に敗れた。
好スタートから道中は離れた2番手を追走。「雰囲気も状態も本当に良く、上手くスタートも切れました。前に行く馬がいたので、展開も流れも良い形になったと思っていたんですが」と
武豊騎手は振り返る。
しかし直線に向いても反応は見られず、逃げた勝ち馬との差は広がっていく。「手応えも抜群で、直線必ず伸びてくれると思ったんですが、残り100mあたりでバッタリ止まりました。末脚が爆発しませんでしたね」と、彼女らしい走りが出来なかったことを悔やんだ。それでも世界の大舞台を数多く経験してきた名手は「世界で勝負できない馬ではないので、また機会があれば
トライしたいです」と前向きに語った。
一方の角居師は「馬はいい状態でした。レース前、ジョッキーとも『落ち着いていて良いんじゃないか』と話していたんです。スタートも良く、また良いポジションが取れたのは予想通りでした」とコメント。しかし、直線の走りについては「うーん、力が足りなかったんでしょうか。馬作りを根本から考えさせられる経験をしました」とショックを隠しきれない様子だった。今後の巻き返しについても明言を避けており、動向に注目が集まる。
勝ったのはA.ア
ジュテビ騎手騎乗のグラディアトゥーラス
Gladiatorus(牡4、首・M.ビン・シャフヤ厩舎)で、勝ちタイムは1分46秒92(良)。3.1/4馬身差の2着には
プレスヴィス Presvis、さらに2馬身差の3着には
アレクサンドロス Alexandrosが入った。
◆グラディアトゥーラス
父
Silic、
母Gmaasha(
その父Kris)という血統の米国産馬。2歳時には伊グランクリテリウム(伊G1)2着などの実績があり、前走の
アルファヒディフォート(首G2)を5.3/4馬身差で快勝。今回が3連勝でのG1初制覇となった。通算成績12戦9勝(重賞2勝)。