JRAは7日、昨年の
年度代表馬ウオッカ(牝6、栗東・角居勝彦厩舎)が、現役を引退することを発表した。今後はアイルランドにて繁殖牝馬になる予定。
ウオッカは
父タニノギムレット、
母タニノシスター(
その父ルション)という血統。06年10月29日の新馬戦でデビュー勝ちを収めると、3戦目の阪神JF(GI)でGI初制覇。翌年の
日本ダービー(GI)では並み居る牡馬を退け、牝馬としては64年ぶりのダービー制覇を飾った。その後も、ラ
イバル・
ダイワスカーレットとの死闘を演じた08年
天皇賞・秋など、牝馬としては最多となるGI・7勝をマーク。08年、09年と2年連続で
年度代表馬に輝いた。現地時間4日にドバイ・メイダン競馬場で行なわれたマクトゥームチャレンジラウンド3(首G2・AW2000m)8着が最後のレースとなった。通算成績26戦10勝(海外4戦0勝、重賞8勝)。
◆角居勝彦調教師のコメント
「ドバイでのレースが終わり、競馬場から馬運車で帰ってきたときに鼻出血を確認しました。レースを見ていてああいう失速をするタイプの馬ではないので、レース直後から何かあったのではないかと不安に思っていました。
オーナーと相談した結果、本番レースを使えないのは残念だが、これまで素晴らしい競馬をしてくれたので、これ以上無理をさせるのはかわいそうだということと、繁殖牝馬として立派な仕事が待っているので、引退をさせようということでした。
ウオッカには長い間厩舎を支えてもらい、嬉しいことや辛いことなど色々な経験をさせてもらいました。厳しいトレーニングに耐え、素晴らしいレースを沢山見せてもらい本当に感謝しています。いつか
ウオッカの産駒を預かることができればと思います。
ファンの皆さんには、最後に強い
ウオッカを見せたかったのですが、こういう結果になってしまい非常に残念です。今後
ウオッカは日本に戻ることなく、繁殖牝馬として旅立ちますが、これからも
ウオッカとその子供たちを応援していただきたいと思います。今まで応援していただいて本当にありがとうございました。」