3冠牝馬をかわせなかった。
ブエナビスタは2着。道中は
アパパネの直後で徹底マークし、長い直線へ。ラ
イバルの外から岩田の振るうこん身の左ステッキに呼応して伸びたが、首差まで詰めるのが精いっぱいだった。
岩田はこの日が、昨年の
年度代表馬との初めてのコンタンクトだった。「追い出しのタイミングも良かったと思うんですけど。もたもたしていないけど、
アパパネが速かった。坂を上って、もう1回グンと伸びてくれているんですけど。すみません」。唇をかみしめ、そして肩を落とした。
昨年と同じドバイ帰りの一戦だったが、連覇はならなかった。「1回ケチがつくと、なかなか戻ってこんもんだよ」。松田博師はサバサバした表情でレースを振り返る。「よく走っている。走り過ぎとちゃうか。やはり(調整期間の)2週間は短い。相手がそれ以上に走っただけ。そのうちどうにかなるよ」。昨秋の
ジャパンCでの降着から狂い始めた歯車。それでも、指揮官は「マイルっちゅうのがな。二千以上の方が安心して見ていられる。次は
宝塚記念(6月26日・阪神)へ」と前を向く。国内外で6度目のGI2着。もう銀メダルはいらない。
グランプリの舞台で復権を誓う。
提供:デイリースポーツ