「第45回
スプリンターズS・GI」(芝1200m)は2日、中山11Rに15頭(
ビービーガルダンは放馬で競走除外)で争われ、中団の外めを追走した3番人気の
カレンチャンが力強く抜け出し1.3/4馬身差で快勝。破竹の5連勝でス
プリント界の頂点に立った。勝ちタイムは1分7秒4。前半3F33秒0の
ハイラップを刻んだ9番人気の
パドトロワが逃げ粘って2着。さらに鼻差の3着には7番人気の
エーシンヴァーゴウが入った。なお、圧倒的な1番人気に支持された
シンガポールの英雄
ロケットマンは、好位を追走したが勝負どころでの反応が悪く4着に終わった。
世界の英雄も、日本のラ
イバルも、勢いを止めることはできなかった。一丸となってつかんだ勝利。見事にエスコートした池添は「負けないで頂点をつかんでくれたのは大したもの。厩務員(岩本助手)や調整する翔伍(安田翔助手)のおかげ」と感謝した。また、自身が主戦を務め、5月に変位疝(疝痛の一種)で急死した半兄
スプリングソングを思い、「天国で妹を応援してくれたのかな」と胸を熱くする場面も。だが、
秋華賞では
ホエールキャプチャ、
菊花賞は
オルフェーヴルで史上7頭目の3冠制覇が控えている。「秋はいい馬がそろうので結果を出さないと」と最後は気持ちを引き締めた。
3頭で臨んだ安田師もその成長に目を丸くした。「いい形でレースに進めました。サ
マースプリントチャンピオンはトンビに油揚げをさらわれたが、GIをプレゼントしてくれた」と喜んだ。GI馬となり、阪神Cを使う予定は白紙となったが「牝馬だけに日本で競馬をさせたい」と海外挑戦には慎重な構えだ。来年の
高松宮記念でのGI連覇を目指し、
ニューヒロインはさらに進化を続ける。
提供:デイリースポーツ