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京都芝は内を通った先行馬が有利/土曜日(13日)の馬場傾向分析

  • 2012年10月13日(土) 20時00分
 netkeiba.com、競馬総合チャンネルのパドック予想でお馴染みの古澤秀和氏による、13日(土)の傾向分析です。明日の予想にお役立てください。

【京都芝】
 天候は朝から晴れで、終日良馬場発表。目立った降雨もなく、パンパンに近い良馬場と見ていいだろう。開幕週の競馬では差しもよく決まっていたが、4日目に関しては内を通った先行馬が極めて有利で、タイトに内を回ってきた馬でないと苦しかった。

 少頭数のレースが多く、スローペースのレースが目立ったこともあるだろうが、先週ほど差し馬の勢いを感じることは出来なかった。

 11Rの清水Sも、4コーナーで早め2番手に押し上げたサンレイレーザーが1分33秒0で完勝。2着は逃げて粘ったタイキパーシヴァルが入っている。

 時計や上がりタイムなどは総じて速いが、きている馬の質を見るとややパワーに寄っていることが多く、非力なタイプは割り引きな印象。このあたりは、先週と変わらず数字以上にパワーも要求される馬場質。

 血統面は人気のサンデー系が順当にきているほか、ジャングルポケットラスカルスズカクロフネなども力を出せる馬場状態。母父でもMonsunが2勝、トニービンコジーンなどスタミナ、パワーに富んだタイプがしっかり勝ち切れていた。

 明日も秋華賞除けば頭数が落ち着いているレースが多いので、同様に内目の先行馬とスタミナやパワータイプに注目しておきたい。

【京都ダート】
 ダートも朝から終日良馬場。こちらは開幕週前半は先行馬が圧倒的に有利な状況だったが、馬場が乾いてきたことと、乗り手も(前有利な)傾向を認識しだしたせいか、逆に差し・追込みの競馬が目立った。

 時計は短距離では引き続き速め状態で、12R(1000万下・1200m)では1分11秒9というマズマズ。1800m戦は500万下の1鞍しかなく、1分53秒8でフォントルロイが外から一気の追込みを決めた。

 血統面は大きな偏りは出なかったものの、先週に引き続いて短距離ではサウスヴィグラスなど定番の血統が好走中。ロベルト系やキングヘイローなど、スタミナ・パワーに富んだタイプもよく食い込めている。

 明日も変わらず良馬場の見込みで、差せるのか、残るのかといった展開の読みを入念にしつつ、上記の傾向を当てはめながら攻めていきたい。

【東京芝】
 東京の芝も、朝から終日良馬場。この中間は降雨なく、こちらもパンパンに近い良馬場。今開催のAコースは、展開や通った位置取りで有利不利のないフラットな馬場状態にあるが、4日目もこの傾向は変わらなかった。

 特に決め手のある馬は力を出しやすい状況になっていて、決め手に乏しい馬は引き続き厳しい印象。

 先行するにしても、府中牝馬S2着のスマートシルエットのように、前に行きつつ一定以上の速い脚を使えるタイプでないと、よほど恵まれない限りは厳しい。逆に、同レースで快勝したマイネイサベルのように、該当距離をバテることなく走り切れるぐらいのスタミナのあるタイプのほうが好走しやすいし、穴馬としても妙味も高い。

 ただし、こちらも京都と同様に時計も上がりも速いので、見た目の数字と実際の馬場質の違いは、しっかりと理解しておきたい。

 血統面もジャングルポケットテレグノシスなどトニービン系の特徴がよく生きるので、切れ味プラスアルファで、一定以上のスタミナやパワーをカバーできる系統に注目だろう。

 枠順については、そう神経質になるほどでもないが、短距離は内枠にアドバンテージが出て、明日も引き続きしっかりとした脚を使えそうなタイプが馬券の狙い目だろう。

【東京ダート】
 ダートも朝から良馬場。先週は雨も降ったが、今週は乾いてきて、東京にしては力の要る馬場状態。そのせいか、ペースの割に差しもよく決まっていて、9Rプラタナス賞(2歳・1600m)も上位人気2頭とはいえ追い込みの決着に。

 血統面は力の要る馬場状態を反映してか、パワーに勝るミスプロ系がよくきており、アグネスデジタルキングカメハメハアルカセット、母父エルコンドルパサーなどがよく台頭していた。

 全体に力が要って最後に先行馬の脚が上がっていたので、明日も最後までしっかりとした脚の使えるタイプが有利になっていくだろう。

【新潟芝】
 ローカルは今日から秋の新潟が開幕。芝は最終日まで、夏開催と同様のAコース使用となる。前開催が終わってまだ1か月半程度であること、引き続きAコースでの競馬になることで傾向は夏競馬の延長線上といった感じ。

 外回りは時計も上がりも速いが、夏開催の最後のように外を通った馬の差し馬もそれなりには届いている。そう速い時計が出ていないし、枠順による有利不利は少ない。脚質的には、単調な先行馬よりもスタミナ・パワーある、差しタイプが優勢。このあたりも、夏の終盤の傾向に倣っている。

 内回りは新馬の1鞍のみで判断しづらいが、そのレースは前に行った組で上位を占めた。ちなみに、これも夏競馬の傾向に準じている。

 血統傾向は完全にスタミナ寄りで、ハーツクライが2連対、チチカステナンゴアドマイヤコジーンのグレイソヴリン系、テレグノシスジャングルポケットなどのトニービン系。他のサンデー系では、ステイゴールドダイワメジャーなどが非常に合っている。

 明日もスタミナ・パワー+一定以上の切れ味のあるタイプに注目しておくと、好配当にもつながりそうだ。

【新潟ダート】
 終日良馬場での開催。中間も木曜日にわずかな降雨があっただけで、パサパサに乾いた完全な良馬場と言える馬場だった。

 ただし時計は若干だが速め。上位にきている馬もスピードタイプの馬が多かった。9Rの500万下条件を制したミヤジシェンロンのように、芝で結果が出ずにダートへ矛先を変えてきた馬が大きな変わり身を見せることもあるので注意しておいてほしい。

 特に大きな傾向としては完全に前に行った馬が有利だということ。どの距離もすべてのレースで4コーナー4番手内の馬が連対を果たしていた。ただし、逃げ馬に限っては1頭も勝ち切っていないように、2〜4番手の好位でレースを進める馬が有利な傾向となっている。

 血統的には1200mでキングカメハメハ産駒が2勝と馬場に合っている感じ。ほかでは、今日は好走例が1Rの3着で母父としてひとつだけだが、フジキセキなんかも合っていそうだ。

 1800mでは前残り傾向が強いように、サンデーサイレンス系でも切れ味というよりは先行してきっちりと脚を使えるマンハッタンカフェアグネスタキオン、あとは勝ち切れはしないが、2〜3着ならミスタープロスペクター系種牡馬産駒が上位への食い込みを見せている。

 明日も終日晴れ予報で、同様の傾向が予想される。

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