「第45回ダービー卿CT・GIII」(芝1600m)は31日、中山11Rに16頭で争われ、2番手からレースを進めた5番人気の
トウケイヘイロー(栗東・清水久)が、4角で逃げ馬を交わすと後続をスッと突き放し早めのスパート。直線で追い込んできた1番人気の
ダイワマッジョーレ(2着)の猛追を首差凌いで嬉しい重賞初制覇を飾った。勝ちタイムは1分32秒6。さらに1馬身1/4差の3着には中団から差を詰めた2番人気の
ダイワファルコンが入った。
Vへ導いた初騎乗の松岡は汗をぬぐう。「前に壁をつくりたかったけど、掛かってうまいペースで行けませんでした」。それでも2着馬の猛追をしのぎ重賞を初制覇。「力がある。馬に助けてもらいました」と感謝の弁を述べた。
気分良くレースに臨んだ。
JRA通算600勝にリーチをかけていたこの日、妻・美帆さんと1歳の長女・心晴ちゃんが中山競馬場で観戦。6Rで節目の勝利を挙げ、余勢を駆って重賞も奪取した。愛娘を抱きながら口取り写真へ向かった鞍上は「応援してもらったから頑張れたんですかね」と照れ笑いを浮かべた。
「重賞は初めて。最高です」と喜びを爆発させたのは開業5年目の清水久師。「ああいう競馬になるのは分かっていた。あれで押し切ったんだから強い」と能力の高さを実感する。今後は
安田記念(6月2日・東京、芝1600m)へ直行するか、一戦を挟む予定。2歳時に
朝日杯FSで4着の実績を持つ4歳馬が、本格化した姿で再度GIの舞台に挑む。
提供:デイリースポーツ