馬にまたがったのが午前5時10分。追い切り後、同6時40分に厩舎へ戻り、鞍外しを手伝った。内田博は
ゴールドシップと1時間30分も、濃密な時間を共有した。先週の火曜、水曜、金曜に続く4回目の調教ライド。
ジャッジはこうだ。
「息ができているから、きょうはあまり動かす必要はなかった。相手の動きを見ながら馬なり。自分から動く闘争心を感じた。わがままを言って、先週から調教をつけさせてもらい、コミュニケーションを取った。非常に体調がいいことを確認できた」。
最終追い切りは
シルクシュナイダー(5歳1600万下)と栗東坂路で併せ馬。追走からコース半ばで内から並ぶ。残り1Fで相手は追い出すが、内田博の手はピクリとも動かない。ゴールでは1馬身前に出てフィニッシュ。4F53秒3-38秒4-12秒3を計時した。
「自分からハミを取って駆け上がった。馬がゴールを分かっているのかグイッと出た。あそこで無理に引っ張る必要もないからね。前向きだし、うなっているという感触があった。厩舎のスタッフと一丸となって本番に向かえていると思う」と話した。
須貝師は「動きは文句なし。
皐月賞(1着)、
菊花賞(1着)、
有馬記念(1着)の時の雰囲気になった感じです。自己主張が激しかったが、精神的にかなり大人になってきた」と目を細める。
天皇賞・春は自慢の末脚が不発に終わり5着。直前の芝での追い切りがハード過ぎた可能性はある。今回は馬に強いるのではなく、自分から走りたい気持ちにさせることに力点を置いた。主戦は言う。「馬が走りたいと思うように騎乗するだけ。位置取りは関係ない。金曜日にもう一度、調教に乗ります」。人馬一体となって逆襲へ向かう。
提供:デイリースポーツ