23日、阪神競馬場で上半期GIシリーズの総決算、
宝塚記念(3歳上・GI・芝2200m)が行われ、大注目の「4歳3強対決」はレース序盤、大方の予想通りに6番人気
シルポート(牡8、栗東・
西園正都厩舎)が果敢に単騎ハイペースで飛ばし、大逃げを打つ展開に。
その中で、スタート後に鞍上
内田博幸騎手が押して押して先団へと取り付き、道中は4番手を追走する形になった2番人気
ゴールドシップ(牡4、栗東・
須貝尚介厩舎)が、3〜4コーナーも追い通しで最後の直線に向いてくると、直線半ば坂下残り300mでようやくエンジン点火。「4歳3強」の中で真っ先に抜け出し、2番手追走から早目抜け出しを図る5番人気
ダノンバラード(牡5、栗東・
池江泰寿厩舎)を一気に捕らえて先頭へと躍り出ると、その後は力強いフットワークでゴールまで駆け抜け、2着以下に3.1/2馬身差をつけ優勝した。勝ちタイムは2分13秒2(良)。
さらにクビ差の3着に、3番手追走も直線での伸び脚を欠いた1番人気
ジェンティルドンナ(牝4、栗東・石坂正厩舎)が入った。なお、
天皇賞・春を制した3番人気
フェノーメノ(牡4、美浦・
戸田博文厩舎)は反応悪くさらに1/2馬身差の4着まで、5着は4番人気
トーセンラー(牡5、栗東・
藤原英昭厩舎)の順で掲示板は確定。
勝った
ゴールドシップは、
父ステイゴールド、
母ポイントフラッグ、
その父メジロマックイーンという血統。昨年の
皐月賞・
菊花賞・
有馬記念を制し、今年の初戦・
阪神大賞典でも専売特許の豪快マクリを炸裂させて快勝。順当にGI4勝目を挙げるかと思われた
天皇賞・春で、同期のラ
イバル・
フェノーメノ以下に屈してまさかの5着。このままでは終われぬとばかり、厩舎関係者はもとより、この中間は
内田博幸騎手も栗東滞在で懸命の調整で挑んだ「夢の3強対決」では、ポジションを得るためのスタート後、3〜4コーナー、直線に向いての追い比べと各所で見せた鞍上の「猛ゲキ」に応えて力強く駆け、
ダノンバラード以下、
ジェンティルドンナ・
フェノーメノを最後は置き去りにする鮮やかな復活優勝。昨年の
有馬記念に続く
グランプリ連覇とともに、「夢の3強対決」で文句なしのGI4勝目を堂々手にした。
【勝ち馬プロフィール】
◆
ゴールドシップ(牡4)
騎手:
内田博幸厩舎:栗東・
須貝尚介父:ステイゴールド母:ポイントフラッグ母父:メジロマックイーン馬主:小林英一
生産者:出口牧場
通算成績:13戦9勝(重賞7勝)
主な勝ち鞍:2012年
皐月賞(GI)、
菊花賞(GI)、
有馬記念(GI)