今週末行われる英GI・Kジョージ6世&
クイーンエリザベスSで本命に推されていた
セントニコラスアビー(牡6、A・オブライエン)が23日早朝の調教中に故障を発症。重度の基節骨骨折で、このまま現役引退することが明らかになった。
同馬は史上初となる3連覇を果たしたコロネーションC、
ジェンティルドンナを撃破した
ドバイシーマクラシック、
BCターフなどGIを6勝。秋には
凱旋門賞で日本調教馬の強力なラ
イバルとなるものとも見られていた。
登竜門レースとして知られるGIレーシングポストTを圧勝し、2歳時には“
シーザスターズの再来”と謳われた
モンジュー産駒。英2000ギニー6着後、約1年間戦線を離脱するも11年のコロネーションCで見事復活。その後も脚部不安と闘いながら世界各国を転戦し、欧州歴代最高賞金額となる4,831,354
ポンド(約7億4000万円)を稼ぎ出した。
24日午前に
フェザードエクワインホスピタルで手術が施され、不撓不屈の名馬は種牡馬入りに向け、生死を懸けた最後の戦いに挑んでいる。(取材・写真:沢田康文)