26日、中山競馬場で行われた
有馬記念(G1・芝2500m)は、O.ペリエ騎手騎乗の1番人気
ゼンノロブロイ(牡4、美浦・
藤沢和雄厩舎)が、道中2、3番手追走から直線早めに抜け出すと、逃げた3番人気
タップダンスシチーを1/2馬身差し切り快勝した。勝ちタイムは、昨年
シンボリクリスエスが記録した2分30秒5(良)を1秒更新する2分29秒5(良)の日本レコード。さらに1.1/2馬身差の3着には好位追走から追い込んだ9番人気
シルクフェイマスが入った。4着は中団追走の5番人気
ダイタクバートラム、5着は好位追走の4番人気
デルタブルース。2番人気に支持された
コスモバルクは、道中は中団の後方に位置したが、3角過ぎから手応えがなくなり11着に敗れた。
勝った
ゼンノロブロイは、
父サンデーサイレンス、母が
バレリーナH(米G1)の勝ち馬
ローミンレイチェル(
その父マイニング)という血統で、半姉の
ダーリングマイダーリング Darling My Darling(牝7、
父Deputy Minister)は、メイトロンS、フリゼットS(共に米G1)で2着の実績馬。
00年セレクトセールにおいて9000万円で取引された
ゼンノロブロイは、デビュー4戦目の
青葉賞(G2)で初重賞制覇を飾ると、
日本ダービー(G1)では
ネオユニヴァースの2着。秋初戦となった
神戸新聞杯(G2)を2着に3.1/2馬身差をつける圧勝で制したが、続く
菊花賞(G1)では4着に敗れ、
有馬記念(G1)でも3着。今年に入り
日経賞(G2)、
天皇賞・春(G1)で共に2着、
宝塚記念(G1)4着、秋初戦の
京都大賞典(G2)2着と勝ち切れない競馬が続いたが、2走前の
天皇賞・秋で念願のG1初制覇。前走の
ジャパンC(G1)も制しており、00年
テイエムオペラオー以来、史上2頭目の
天皇賞・秋→
ジャパンC→
有馬記念優勝を達成した。通算成績15戦7勝(G1・3勝)。なお、秋のG1・3連勝を達成したことで、2億円のボーナスを獲得した。
鞍上のO.ペリエ騎手は、02年、03年
シンボリクリスエスに続き、史上初の
有馬記念3連覇を達成。初の
JRAG1制覇となった00年フェブラリーS(
ウイングアロー)から数え、
JRA・G1は通算11勝目。うち7勝が
藤沢和雄厩舎の所属馬での勝利。18日には
JRA所属騎手以外では初となる
JRA通算300勝を達成している。管理する
藤沢和雄調教師も02年、03年
シンボリクリスエスに続き、史上初の
有馬記念3連覇を達成。同一G1・3連覇は、
天皇賞・秋(02年、03年
シンボリクリスエス、04年
ゼンノロブロイ)に続き2度目の快挙。
JRA・G1は、
桜花賞(
ダンスインザムード)など今年4勝目で、通算20勝目。
なお勝った
ゼンノロブロイは、00年
テイエムオペラオー、94年
ナリタブライアンに続く、史上3位の年間賞金獲得馬になった。2着
タップダンスシチーは、
シンボリクリスエス(9億8472万4000円)を抜いて、外国産馬では史上最高の獲得賞金馬になった。