持ち前のスピードを生かし切った鮮やかな逆襲劇で古馬を撃破した。「第56回
スワンS・GII」(芝1400m)は26日、京都11Rに13頭で争われ、機先を制してハナを奪った8番人気の
コパノリチャード(栗東・宮)が1分20秒8のタイムで逃げ切り勝ち。テン乗りの前走・
ポートアイランドS(16着)では呼吸が合わなかった浜中が、見事な手綱さばきで若き才能を引き出した。1馬身3/4差の2着は中団から差を詰めた4番人気の
ダイワマッジョーレ。さらに首差の3着は10番人気の
サダムパテック。1番人気の
マジンプロスパーは2番手を先行したが、直線で伸びを欠き5着に敗れた。
浜中は「非常に強かったですね。距離も良かった。追い出してからも加速して、手応え通りに伸びてくれました」と満足げだ。
宮師はこの勝利で
JRA通算300勝を達成。休養明けだった前走は大敗したが、一度叩いてがらりと一変した。GI馬2頭を含む重賞ウイナー6頭を抑えての重賞2勝目に「行くやろうとは思っていたけど、迷わずに行ってくれたから」と鞍上の好判断をたたえた。
マイルCS(11月17日・京都、芝1600m)の前哨戦を快勝。GI参戦については「マイルは長いかなという気もする。オーナーと話し合ってから」と明言を避けたが「京都なら行ってみてもいいかなと思う。強いメンバーで勝ったし、楽しみはある」と参戦に含みを残した。3歳馬では今年初の芝の古馬混合重賞V。スピード豊かな新星が進撃を続ける。
提供:デイリースポーツ