11月17日(日)に福島競馬場で行われる
福島記念(GIII・芝2000m)に出走予定の
ネコパンチ(牡7・星野忍厩舎)、
上原博之厩舎の
マイネルラクリマ(牡5)と
ダイワファルコン(牡6)、
ディサイファ(牡4・小島太厩舎)、
トランスワープ(セン8・
萩原清厩舎)、
セイクリッドバレー(牡7・高橋裕厩舎)についての陣営のコメント。
障害入りを目指し、障害練習を積んでいた
ネコパンチが
福島記念に参戦する。
「水濠障害に寄りつかないんですよ。水たまりも避けて通る馬ですからね。でもプールや温泉には喜んで入っていくんですから、不思議ですよね」と星野忍調教師は苦笑い。障害入りを断念したわけではないが、少し練習はお休みをして、
福島記念に矛先を向けることとなった。
「状態は悪くないですよ。でも年齢のせいかズブくなってきたし、やめちゃうところがありますね。レースでも本当ならあんなにバタッと止まる馬ではないはずですが、気持ちが切れてしまうんでしょうね。気持ちが走る方に向けば、もう少しやれると思うんですけどね」と、星野調教師は
ネコパンチが前向きに走ってくれることを願っているようだった。
58キロと57.5キロという重いハンデを背負う上原厩舎2騎について、
上原博之調教師。
「
マイネルラクリマは、夏休みが長かったので、先週、今週とビシッとやりました。先週は反応が今ひとつでしたが、今週しっかりやったことで、変わってくれると思っています。
前回の休み明けでの出走の時は、骨折で1年以上のブランクがありましたから結果は出ませんでしたが、今回は故障明けではないですし、このレースを狙って調整してきていますから、同じ休み明けでも違うと思います。
ハンデの58キロは仕方ないですね。福島は得意コースですし、勝っているジョッキーですから期待したいです
ダイワファルコンの前走は
天皇賞・秋(GI・芝2000m・15着)でしたが、ハイペースで先行しましたので、さすがに最後は止まってしまいました。福島競馬場は平坦ですし、去年、このレースを勝っていますからね。今週はビシッと追い切っていますし、ジョッキーもこの馬の勝ちパターンをわかっていますから、あとは上手に競馬ができれば良いと思っています。こちらは58キロではなかったので、その点では良かったですね」
昇級初戦となる
ディサイファについて、小島良太調教助手。
「以前は脚元も含めて全体的に弱さがあり、普通の調教をすることができませんでした。それが今年の春頃から脚元も落ち着いてきましたし、普通の調教ができるようになりました。
坂路では動かない馬ですが、今週は良く動きましたし、感触も良かったですよ。
前走(甲斐路S・3歳以上1600万・芝1800m)は左回りの東京で勝ちましたが、北海道でも勝っているように右回りも大丈夫です。コントロールがきいて乗りやすい馬なので、いつも自分の競馬ができるという強みがあります。クラシックに出走させたいと思っていたくらい期待していた馬ですし、是非結果を出したいですね」
トランスワープについて、
萩原清調教師。
「1番良かった頃の状態と比べると少し劣る感じもしますが、予定通りの調教はこなせましたし、休養前と同じくらいの状態で臨めるでしょう。540キロくらいでの出走になりそうで、前回の
鳴尾記念(GIII・芝2000m・9着)の時(528キロ)よりは増えていますが、年明けのAJC杯(GII・芝2200m・2着)が休み明けで540キロでしたので、問題ないと思います。ハンデは少し重い気もしますが、他馬と比較すると妥当なところでしょう。コースが替わっても大丈夫ですし、前走はスタートで躓いて流れに乗れなかったので、今回改めて期待したいです」
セイクリッドバレーについて、高橋裕調教師。
「以前は坂路でやっていましたが、今回はウッドチップコースで追い切りました。元々ウッドチップでは動かない馬なので、調教時計は気にしなくても良いですよ。骨折休養明けになりますが、体もさほど太くはないですね。今回は初めての福島コースになります。これまでは新潟専門という感じでしたが、能力のある馬ですし、福島ではどんな走りをするかですね。ジョッキーには、直線が短いから早めに動くように指示する予定です」(取材・写真:佐々木祥恵)