タフな馬場でグラマラスな馬体が躍動した。「第28回
フラワーC・GIII」(芝1800m)は21日、中山11Rに16頭で争われ、3番人気の
バウンスシャッセ(美浦・藤沢和)が2馬身差で快勝。
寒竹賞に続く連勝で、重賞初制覇を飾った。道中は好位インの絶好位でレースを進め、勝負どころでも鞍上の北村宏は息を潜めるようにじっと我慢。直線でスペースができると、516キロの馬体を大きく使って一気に抜け出した。勝ちタイムは1分51秒3。4番人気
マイネグレヴィルと6番人気
パシフィックギャルによる激戦の2着争いは、写真判定の結果同着に。1番人気の
ショウナンパンドラは中団から差を詰めたが5着までだった。
「直線は進路さえ見つけられれば大丈夫だと思った。最後まで余裕はあったよ」と北村宏は余力残しでのVを強調する。この日は6キロ増で馬体重は516キロに。藤沢和師は「たくましくなった」と成長した姿に目を細めた。
桜花賞には向かわず、牡馬クラシック初戦に向かう。指揮官は「距離が長い方がいいタイプ。
オークス(5月25日・東京、芝2400m)までは日があるので
皐月賞(4月20日・中山、芝2000m)へ行こうと思う」と宣言。牝馬による
皐月賞出走は91年
ダンスダンスダンス(5着)以来で、勝てば47年
トキツカゼ、48年
ヒデヒカリに続く3頭目となる。「大変だろうが、2キロの斤量差はあるから」と快挙達成に意欲を見せた。
父ゼンノロブロイは04年
天皇賞・秋、
有馬記念を制し、同年の
年度代表馬に輝いた。藤沢和師が手掛けた名馬の孝行娘が、師に初の牡馬クラシック制覇をもたらすことができるか。牡馬顔負けの巨漢娘の挑戦に注目が集まる。
提供:デイリースポーツ