「第44回
高松宮記念・GI」(芝1200m)は30日、中京11Rに18頭で争われ、好位を追走した3番人気の
コパノリチャード(栗東・宮)が後続の追撃を尻目に余裕しゃくしゃくの抜け出しで3馬身差の完勝。前走の
阪急杯に続く重賞連勝を決め、見事にGI初Vを達成した。不良馬場の勝ちタイムは1分12秒2。接戦の2着争いを制したのは後方からただ一頭、大外を追い上げた8番人気の
スノードラゴン。さらに1馬身1/4差の3着には1番人気の
ストレイトガールが入った。
「チョーうれしいです。水曜の追い切りに乗せてもらった時も重馬場だったが、とてもいい動きをしていたので自信を持って乗れました」と
M.デムーロは喜びを爆発させた。初来日したのは99年。“第二の故郷”で積み上げてきたGIの勲章はこれで10個目になった。3年前には
ヴィクトワールピサでドバイワールドCを制して日の丸を掲げたが、今回はドバイへの思いを封印。応援する側に回って短距離王決戦戦に臨み“日本愛”を貫き通した。
宮師は前日、熱田神宮に参拝。小林祥晃オーナーからのアド
バイスで吉兆となるピンクのネクタイを着けて愛馬を送り出した。「今後のことはオーナーと相談しながらだが、メーンは1200mになりそう。まだまだ強くなる。そう思っています」。
安田記念は見送り、ス
プリント路線を軸にローテを組み立てていく構えだ。初めて挑んだ6F戦で光りを放った新・スピードスターは、まだ進化の途中。絶対王者
ロードカナロアの背中を追う旅は、まだ始まったばかりなのかもしれない。
提供:デイリースポーツ