ダービーTR(2着まで優先出走権)「第21回
青葉賞・GII」(芝2400m)は3日、東京11Rに18頭で争われ、後方待機の10番人気
ショウナンラグーン(美浦・大久保洋)が、直線で鋭い末脚を発揮。馬場の外めを真一文字に伸びて、見事にダービー(6月1日・東京、芝2400m)への切符を獲得した。勝ちタイムは2分26秒5。頭差の2着は1番人気の
ワールドインパクト。前走とは一転、中団馬群のなかで脚をため、いったんは抜け出し勝利を手にしたかに見えたが、勝ち馬の強襲に遭い惜敗。さらに半馬身差の3着には4番人気の
ヤマノウィザードが入った。なお、2番人気の
ラングレーはスタートで出遅れ後方を追走。見せ場なく11着に終わった。
愛馬を出迎えた大久保洋師の瞳には光るものがあった。来年2月で定年を迎えるため、今年が最後のクラシックシーズンになる。愛弟子の
吉田豊は「先生のために、何とかこの馬でダービーへという思いが強かったです」と殊勲のVを喜んだ。
初めて経験する(ダービーと同じ)2400mにも、「折り合いはつきました。最後もうまく(前が)あいてくれて。そこからはこの馬らしい伸びを見せてくれました」と、相棒の素晴らしい頑張りを称賛した。
「(最後は)久しぶりに声が出たよ。坂を上がる時はいい感じで伸びていたが、あと100mのところで前と脚いろが一緒になったからな。でも、そこからスッと来たね」と、師は全身で喜びを表した。
青葉賞を制してダービーへ挑むのは、04年の
ハイアーゲーム(
キングカメハメハの3着)以来、10年ぶりのことになる。
祖
母メジロドーベルは、97年
オークスをはじめGI5勝。担当は同じ安瀬厩務員、そして主戦も一緒だ。「この馬でダービーへ出走できることが、本当にうれしい」とトレーナー。“チーム・ドーベル”が、大久保洋厩舎として最後の競馬の祭典へ挑む。
提供:デイリースポーツ