ギネス世界記録(R)として認定された園田・姫路競馬実況アナウンサー吉田勝彦氏への公式認定証授与式が13日、
園田競馬場内で、第7R終了後に行われた。(記録名は「Longest career as a race track announcer」、レーストラックアナウンサーとしてのキャリアーの長さ世界最長で、1955年10月1日〜2014年6月13日の期間58年256日として認定)
授与式の始まる前から祝福ムードが溢れ、“競馬実況の神様”と称される吉田氏が姿を現すと、集まったファンからは「世界の
ヨシダー!」と声がかかった。
多くのファンを前に吉田氏は「こんな賞をいただけるなんて夢にも思っていませんでした。私が競馬実況を始めた頃は先輩アナウンサーがおらず、馬や騎手に教えてもらいながらここまできました。8万7000レースを実況しても『まだこんな実況しかできないのか』と悔しくなる時もありました。親交のあった作家の故・藤本義一先生と生前『二人で一緒にギネスを目指そう』と話しており、今日は先生の洋服を着てきました。これからも園田競馬をよろしくお願いします」と話した。
授与式には園田・姫路競馬出身で
JRAの
小牧太騎手も、サプ
ライズでお祝いに駆けつけた。事前に撮影したメッセージビデオで同騎手は「騎手になる前から30数年、吉田さんの実況の声を聞いています。最近でも
園田競馬場に乗りに行って声を聞くとホッとします。宇宙一を目指してがんばってください」と祝福。
また、同競馬出身で
JRAの
岩田康誠騎手をはじめ、ラジオNIKKEIアナウンサーの白川次郎さん、元高崎競馬騎手で
タレントの赤見千尋さんなど26名が、ビデオでお祝いメッセージを届けた。岩田騎手は「吉田さんあっての
園田競馬場。まだまだ元気な姿、声を聞かせてください」とコメントした。
園田競馬場内で2代にわたり60数年食堂を営み、偶然同じ名字の吉田秀司さんは「久しぶりに
園田競馬場に来たというお客さんも、吉田さんの実況を楽しみにされていました。感情がぐっと出る実況を聞くと鳥肌が立ちます」と語った。
なお、当初の発表ではギネス世界記録の認定期間は今年5月27日までの58年239日となっていたが、公式認定証には本日までの日付が記されており、認定期間が58年256日に延びた。まだまだ現役で、この日も実況を担当した吉田氏。この記録は現在進行形で更新されていく。
(取材・写真:大恵陽子)