7月6日(日)に福島競馬場で行われる
ラジオNIKKEI賞(GIII・3歳OP・芝1800m)に出走予定の美浦所属各馬について、関係者に話を聞いた。
ショウナンワダチ(牡3・美浦・
大竹正博厩舎)について、大竹調教師。
「今日(7/2)は、指示通りの追い切りができました。前走の
NHKマイルC(GI・芝1600m・10着)は、スムーズな競馬ができていれば、かなり際どかったと思います。消化不良の競馬で馬にダメージはありませんでしたし、馬が早く走らせてほしいという感じがします。状態的には前走が
ピークだとは思いますが、GIの舞台を2度経験したことが底力につながっていますし、その底力もメンバーの中では上位だと思います。以前と比べてチャカチャカするところは少なくなってきて、精神的にもどっしりし始めてきました。ハンデ頭は想定していましたし、枠もどこでも大丈夫です。あとはスムーズな競馬をしてくれることですが、開幕週を意識してペースが速くなると思うので、そうなるとさばきやすいのではないでしょうか」
クラリティシチー(牡3・美浦・
上原博之厩舎)について、上原調教師。
「これまでは挟まれたり詰まったりと、脚を余すレースが続いていましたが、前走(3歳500万・芝1600m)は、スンナリと運べましたし、勝ち方にも余裕があり、500万クラスではさすがに力が上でした。レース後も順調ですし、状態も変わらず良いですね。今日(7/2)は、稽古でも動く
ダイワファルコンと併せましたので、さすがにおいでおいでをされましたが、よく食らいついていけましたし、動きも良かったです。以前はスタートが今ひとつでしたが、それも解消されていますので、福島コースでも問題ないでしょう。能力を発揮できれば十分通用すると思います」
ウインマーレライ(牡3・美浦・
高木登厩舎)について、高木調教師。
「今日(7/2)の追い切りは
テンションを上げないようにサラッとやりましたが、動きは良かったです。少し前までは
モコモコした感じもありましたが、毛が抜けてきて毛ヅヤも良くなり、体調も良さそうです。前走の
青葉賞(GII・芝2400m・8着)は手応えほど伸びませんでしたが、距離も影響したかなと思います。その分、今回1800mに距離が短縮されるのは良いでしょう。ここ数戦、メンコを着けてからは掛かっていませんし、小回りの福島も対応できると思います。行く馬の後ろにつけて、リズムよく運べればと思います」
ラリングクライ(牡3・美浦・
堀宣行厩舎)について、
戸崎圭太騎手。
「未勝利勝ち(芝1800m)の時も強かったですし、追い切りの動きも良かったので、前走(3歳500万・芝1600m・1着)は自信を持って乗りました。能力があると思っていましたが、フットワークも手応えも良くて、いい走りを見せられました。初めの頃は口向きが悪かったり、前向きな部分が強すぎた部分もあったようですが、僕が乗ってからは短期間でしたが、成長してくれて良いレースをしてくれました。福島コースは、器用さもありますし、センスが良いので大丈夫だと思います。これから
パワーがついてきたら、もっと良くなりそうですね。ここまで順調に来ていますし、素質も高く、良いレースを見せてくれると思います」
イタリアンネオ(牡3・美浦・
斎藤誠厩舎)について、斎藤調教師。
「今日(7/2)は、休み明けで単走ということもあり、直線だけしっかり追いましたが、直線での動きは伸び伸びとして良かったと思います。以前はヤンチャでしたが、ここのところ体と気持ちが一致してきて、乗り手にも従順になってきました。ゆるかった腰もだんだんしっかりしてきて、動きも変わってきていますね。春、一息入れてから良くなってきていると思います。ニュージーランドT(GII・芝1600m・6着)の時も、4コーナーでジョッキーが手応えを感じるところもあったようですが、その時は状態がまだまだでしたから、今の状態なら今回は何とかなるのではないかと思います。福島コースも大丈夫だと思います」
パワースラッガー(牡3・美浦・
菊川正達厩舎)について、菊川調教師。
「前走(ニュージーランドT・13着)後、多少疲れが出ましたので、
NHKマイルCは回避して、リフレッシュ放牧に出して立て直しました。ここまで予定通り来ています。今日(7/2)は前に馬を置いての追い切りでした。先週もジョッキーが乗ってくれていますので、今週も重いと感じるようなら強めにやってほしいという指示をしましたが、先週しっかりやったことで、動きに軽さが出てきましたし、手応えも楽で馬も無理なく反応していました。ハナに行かなくても、前に馬を置いてリズムよく道中走れれば大丈夫だと思います。先行力があるので、小回りも良いですし、ハンデもさほど重くないのも良いですね」
オウケンブラック(牡3・美浦・
田中剛厩舎)について、田中調教師。
「先週しっかりやりましたので、今日(7/2)は坂路で調整程度の追い切りでした。56秒を切ったくらいでしたが、先々週も52秒台の時計を出していますし、このくらいで十分でしょう。自在性のある馬ですから、福島コースも問題ないですし、距離も大丈夫です。何とか賞金を加算して、秋には
菊花賞に行きたいとオーナーとも話をしているんですよ」(取材・写真:佐々木祥恵)