母が活躍した地で、息子が輝かしいキャリアをスタートさせる。
トウショウピストの最終リハは、そんな期待感を十分に膨らませてくれるものだった。
函館Wで3頭併せ。最後方からスタートしたが、1馬身半ずつあった間隔は、3角過ぎからみるみるうちに縮まった。直線はラスト100mで追いだされると、一気に相手を突き放し、5F67秒9-39秒7-12秒7のタイムで堂々先着。「先週しっかりやってあるので強めぐらい。道中フワフワするところがあるけど、きょうは始めからやる気で、ハミを取っていた。これで、当日
テンションが上がり過ぎなければ」と池添は好感触を伝えた。
母シーイズトウショウは04、05年函館ス
プリントSを制した(06年は2着)函館巧者。その背中を最もよく知る池添は「お母さんはさばきがだいぶ硬かったけど、こっちの方が柔らかい。身のこなしやフォームも柔らかいですね」と思わず表情が緩んだ。
動きを見届けた角田師は、調教方針について池添の感触を重く裁量してきた。「ジョッキーに任せているが、先週しっかりやっているから、今週はサラッと。反応が良過ぎてすぐに抜けたね。フワフワするかと思ったら、そうでもなかったのも良かったね」と総括した。
無傷の2連勝で重賞Vへ。「新馬戦は入厩して2〜3週の競馬だったけど、今度は中間ずっと在厩している。今回の方が順調」。トレーナーは自信を持って本番に臨む。
提供:デイリースポーツ